前回はシシウドの写真を載せた。
今回はウドの記事だ。
どう区別するのか知らなかったので、突然出会っても区別が付けられるように…、と勉強した。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.08.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 2枚目も同じ
シシウドはセリ科の植物だが、ウドはウコギ科タラノキ属の多年草だ。
香りが強く、山菜や野菜として好まれるという。
かみさんに尋ねると、「きんぴらにしたりして食卓に出している」との返事。「そうか、自分はウドを食べているのか…」とそのくらい、私はウドについての知識が欠如している。
シシウドの記事について、 山ぼうしさん のコメントでは「山ウドは食べるサイズまでなら見ている」とのこと。
それが当たり前なのだろう。花が咲いている写真を見て、ウドとシシウドとを区別しよう、などというのは観察好きの都会人の発想なのだろう。ネットには食材としてのウドの写真ばかりがたくさん見られる。

さて、成長したウドとシシウドの区別だが、シシウドの記事では葉の様子で区別した、と書いた。
今回は「よくみれば花序の様子がまったく違う」と気がついた。
今後はもう、花の咲き始めの様子を見て、ウドとシシウドのどちらかと悩む、ということはないだろう。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.07.21
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
ところで、今回の写真を見ていて、私は雄しべがない丸く膨らんだ花序を見て、受精後に実ができかけているのだと思っていた。しかし、それは間違いでウドには雄性花序と両性花序があるらしい。
雄しべが目立つ花房は「両性花序」であり、「実ができかけているように見えるのは両性花序の雌性期」だそうだ。「雄花序」は両性花序の下部に付いていて小型である、という。
そんな目立たない小さい花房には焦点を合わせていないから、花序全体が写っている私の写真では、焦点が合ってなくてボケている小さい花房が雄花序らしい。
なお、上の写真は「両性花序の雄性期」に当たる。

上の写真ではくっきりと写っているのが両性花序で、咲き始めだ。
両性花序の下のほうにちょぼちょぼと付いている小さな、まだつぼみの花房が雄性花序らしい。
「また来年」とはなるけれど、来年は花序の区別を付けられるよう配慮した写真を撮るよう努力しよう。
今回は何しろ、ウドとシシウドの区別などという、ごく初歩的なところから始めなければならなかった。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.08.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
上の写真では、両性花序の雌性期の一部が黒っぽい実になり始めているようだ。
上の写真をじっと眺めていただいて、昨日のシシウドの花序と比べていただければ、花全体の姿がウドとシシウドではまったく違うのだ、とご納得いただけると思う。