
撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.02.07
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
枝をかき分けると「竜光」の札が見えました。
ところが、帰宅後に調べると「ハルサザンカ」らしいのです。
「ハルサザンカ」の存在に気が付いたのは2013年1月の大船植物園でした。
そのときと後日の写真記事のリンクを下記に載せておきますのでご参照ください。
ハルサザンカの写真記事(2013.03.01)
ハルサザンカというのはどういう種類なのか、当時はあまり突き詰めて調べもせずに流してしまいました。
ここ2、3年、少しずつツバキ、サザンカ群について知識が豊富になってきましたので、少しまとめてみようと思います。

先日書きましたように、日本のツバキの野生種は「ヤブツバキ」と日本海側の「ユキツバキ」があります。
サザンカの野生種は九州、四国が中心で、従来「サザンカ」と「オキナワサザンカ」があるとされてきましたが、1月28日の写真記事に書きましたように、最近はオキナワサザンカは独立の種とせず、一般のサザンカに含まれる、とされています。
今回の記事で扱う「ハルサザンカ」群は、サザンカとヤブツバキ(またはその園芸種)との種間雑種と考えられているグループだそうです。
開花期は12月から4月で、雄しべの付け根が合着し、その点はヤブツバキに近い特徴を示す、とされています。一重から千重咲きまで花形は多様で、花弁の色は紅系統が多く、絞りになったりすることが多いそうです。
約50品種が現存するとされていて、その中に「竜光」があります。
東京農工大の資料に載っている「竜光」の写真は全面紅色ですが、国立歴史民俗博物館の「竜光」は少し白い部分があるようです。
「竜光」の名前はおそらく、樹齢200年と言われる静岡県浜松市竜光町の地名から来たものか、と思われます。

なお、ハルサザンカはぱらぱらと散ったり、ぽとりと落ちたり、品種によっていろいろのようです。
この「竜光」はどのような散り方をするのか、もう一度見にいかないとまだわかりません。