
撮影場所:自宅庭
撮影日:2017.06.20
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
庭にアザミが出てきて、いったいどういう種類のアザミだろう、と花が咲くのを待った。
猛々しい姿なので「オニアザミ」というのがあるぞ、と調べてみたが、庭のアザミのトゲの姿にはとうていおよばない。
花がいくつか咲いて楽しんだが、そろそろ結論を出し、大きすぎて邪魔になるので抜かなければならないだろう、と調査を急いだ。

アメリカオニアザミ(学名: Cirsium vulgare)だと判明した。
決め手は茎についているヒレ(正式には「翼」という)で、そのヒレにまでトゲが生えている。
キク科アザミ属の多年草で、原産地はヨーロッパだが、日本にはアメリカから穀物や牧草にまじって入ってきたとされ、アメリカオニアザミの和名が付いたらしい。
わが家のアメリカオニアザミは、1m60cm くらいある。よく成長している。

撮影場所:自宅庭
撮影日:2017.06.29
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:TAMRON SP 35mm F/1.8 Di VC USD F012
「ヤサシイエンゲイ ほぼふつうの植物図鑑」におもしろいエピソードがあった。
スコットランドの国花はアザミだが、そのアザミは本種だと言われている。デーン人(バイキング)が夜陰に紛れて侵攻してきた際、アザミのトゲに刺されて悲鳴を上げ、それに気づいて夜襲を回避できたという伝説があるそうだ。

撮影場所:自宅庭
撮影日:2017.06.29
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
種子はタンポポのように綿毛で風に乗って拡散するというので、それでわが家に侵入してきたのだろうか。園芸店で購入した土に種が混入していたのかも知れない。
外来生物法により、要注意外来生物に指定されているそうだ。

わが家の庭にはこのようにしてときどき野生種が侵入してくる。
何ものか、わからないうちは育ててみるが、少し大きくなって調べてみて、「これはたいへんだ」と慌てることが多い。
最近では、「カナムグラ」が記憶に新しい。その前は、名前が判明する前にツルの伸び具合を見て恐れをなして駆除したが、いまは「サルトリイバラ」だと判明している。
このアメリカオニアザミも、種ができる前に抜くことになる。花はきれいだが、庭には大きすぎて邪魔になるし、「要注意外来生物に指定」とあっては繁殖させるわけにはいかない。
抜き取るのは、このトゲの様子ではずいぶんと苦労しそうだ。なにしろ、茎にまで翼がつき、トゲが生えているのだから、つかむところがない。