
撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.03.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
2月22日のアカバナマンサクの記事の中で、私は次のようにマンサクについてまとめました。
——————————————————————————————
マンサクには本来のマンサクのほか、「マルバマンサク」、「アテツマンサク」、「シナマンサク」などがあります。
「マルバマンサク」は、北海道から東北地方などの日本海側の野生種なので、神奈川県に住む私には通常は見ることができません。
ところで、マルバマンサクには変種として赤花のものがあり、それが野生種の「アカバナマンサク」または「ベニバナマンサク」と呼ばれているのだそうです。
なお、「アテツマンサク」というのは、マンサクのうち中国・四国地方(愛媛県)に分布する変種で、萼片も黄色だそうです。これも神奈川県に居住する私には通常見ることができません。
————————————————
さて、上の「アテツマンサク」ですが、3月19日の小石川植物園の深い森の中で、「今ごろマンサクが咲いている!」と驚かされたのが「アテツマンサク」でした。
マンサクは正面から見たとき、通常は真ん中の部分が赤褐色ないし茶褐色をしています。
アテツマンサクを見て驚いたのは、「花の中に 褐色の部分が何もない」ということでした。

立て札が見つかりました。
「平成20年11月11日岡山県新見市から、阿哲郡を含む広域市町村合併に伴い。氏の発展を祈念する樹木として、小石川植物園が寄贈されたもの」ということでした。
「アテツマンサクは牧野富太郎博士が大正3年8月5日新見市の黒髪山にある青龍寺旧本堂近くの株からタイプ標本を作り、新種アテツマンサクと命名した樹」だそうです。
(注)タイプ標本とは,新たに種の学名を付けるための記載論文中で使用され,学名の基準として指定された標本(あるいは標本シリーズ)のこと。(高知大学バーチャル自然史博物館の説明より)

なお、本日はこの記事の前に「コブクザクラ(子福桜)」の記事があります。
きれいですし、めずらしい。ぜひ、ご覧ください。