国立新美術館の「ルノワール展」 2016.06.10 -- 1

2016.06.10(18:10)

160606 六本木 国立新美術館外観

 撮影場所:六本木・国立新美術館
 撮影日:2016.06.06


160606 国立新美術館内部の吹き抜け

 撮影場所:六本木・国立新美術館 内部
 撮影日:2016.06.06
 撮影機器:iPhone6


160606 国立新美術館内 ルノワール展入り口

 撮影場所:六本木・国立新美術館 内部
 撮影日:2016.06.06
 撮影機器:iPhone6

 「ルノアールなんて…、少しもいいとは思わない」というようなことを、「ディックの本棚」に何回も書いたように記憶しています。
 ところが2013年の秋に東京富士美術館で開催された「光の賛歌 印象派展」を見て、ころりと印象が変わりました。
 ボストン美術館から「ブージヴァルのダンス」が出品されていたのです。
 これを見て、「なんだ、いままで自分が見てきたルノアールの作品は、どれもみな二流作品ばかりだったのではないか」と思いました。
 また、そのときに知ったのは、ルノアールは1883年に3組の「ダンス」を描いている、ということ。残る2作品「都会のダンス」と「田舎のダンス」の実物をどうしても見たい、と思っていましたが、今回の国立新美術館の「ルノワール展」で、ついにその希望がかなうこととなりました。


160606 田舎のダンスと都会のダンス

 上は美術展パンフレットの裏側ページです。
 左上が「田舎のダンス」。女性は後のルノアール夫人。右側は「都会のダンス」。女性は後のユトリロの母親です。
 それはともかく…

 今回は作品数が多くテーマごと、ほぼ年代順に整理された展示だったので、ルノアールという画家について、若い頃から45年以上かけて、ようやくある程度の理解に達することができた、胸のつかえが下りた、すっきりしたという気分に浸ることができました。

 「ルノアールを理解するのになぜ45年もかかったか」ということを少し説明します。
 今回の「ルノワール展」の最後から2番目に最晩年に画家が描いた「浴女たち」という大作があります。
 ルノアールはこれを描き上げたとき、「これならルーベンスだって満足するだろう」と言ったそうですが、その解説を読んで私は思わず笑ってしまいました。


ビアノを弾く少女たちと浴女

 上は美術展パンフレットの第3ページです。
 右上が「浴女たち」です。

 ルーベンスという人は、いわゆる とてもふくよかな女性 が大好きで、セルライト大歓迎の画家なのです。西欧絵画を見始めたばかりの18歳の私が知っていた当時のルノアールの絵というのは、この「浴女たち」系の絵ばかりだったので、当時の私はルノアールに幻滅。この画家に対して強い先入観が生まれ、それを払拭するのに45年もかかった、というわけです。

 「あたたかい家庭の女性たち、子どもたちを描く家庭的な画家ルノアール」「印象派の影響を受けた豊かで明るい色遣いとタッチ」というイメージも、ルノアールにはあるのですが、私はそもそも「印象派」の画家たちの絵というのがあまり好きではありませんでした。
 今回、そうしたイメージに近い大作で、深い感銘を受けたのがオルセー美術館の「ピアノを弾く少女たち」でした。
 上のバンフレットの写しで左上の絵です。実物はかなり大作(116 X 90cm )です。

 明るく豊かな色彩とか、そういうルノアールらしさを抜きにしても、この絵は「構図」が完璧で、少女たちのポーズ、仕草、目線、部屋の内部の小道具などは、これ以上はないというくらいに慎重に練られていて、まさにルノアールの代表作としてふさわしい、と感動しました。

 結局のところ、私がこれまでに展覧会などで見た小品、あるいは図版で見てきたルノアールは、どれも「ブージヴァルのダンス」「都会のダンス」「田舎のダンス」「ピアノを弾く少女たち」の実物には遠く及ばないものばかりで、私は本展においてようやく、ルノアールの正真正銘の代表作に出会った、ということなのでした。


160606 FUJIFILM SQUARE入り口

 撮影場所:六本木・FUJIFILM SQUARE
 撮影日:2016.06.06
 撮影機器:iPhone6 下も同じ


160606 FUJISQUARE 奈良原一高展

 帰路は、いつもと同様、FUJIFILM SQUARE に立ち寄り、奈良原一高展、前田博史写真展「室戸、海の富」などを観てから帰りました。
コメント
案内板はムーラン・ド・ラ・ギャレットなのですね
サロンに訪れる様々な人間模様を感じ、
私の好きな絵のひとつです

女性を愛してやまないルノワールを理解することは
ひとりの人間のせい欲変遷を理解する必要を感じています
夏目漱石の「こころ」も同様に、せい欲変遷を理解できなければ
読みきれないものと思っております

   フィルターに抵触するようで、一部をひらがな表記にしました
【2016/06/11 09:56】 | FREUDE #6AWUBD.o | [edit]
素晴らしい美術館ですね~
今度行く時は東京になっていると思うのでいろんな所を回ってみたいです。

ルノアールの映画を見に行ったことを思い出しました。私は好きな画家です。
【2016/06/11 09:44】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
45年。良かったですね、今回見に行かれて。
私でも知っているくらいなので、ルノアールさんの絵は多くの方が目にしていることでしょう。ただ、知識も拘りは無いので、これはイイとか、これはそうでもないとか、その程度ですね。
確かに「浴女たち」を最初に見ていたら、見方が違っていたと思います。
【2016/06/11 08:19】 | 山ぼうし #- | [edit]
おはようございます。

ルノアール。その作品を講評するだけの
知識もセンスも無い地理佐渡です。
ただ、僕のようなものでも存在と、その
絵の雰囲気は見ればこれかなって言う印
象はあります。
オルセーには行ったことがありますが、
果たしてちゃんと見ていたのか。今に
なって、ディックさんの書かれるような
名画がきっとあったんだろうなぁと思い
ました。ルーブルも同じです。もうごっ
ちゃになっています(笑)。

【2016/06/11 07:42】 | 地理佐渡.. #s/KLKpB2 | [edit]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://dickhym.blog9.fc2.com/tb.php/7445-b20800f7