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風景式庭園を捜して…(Rousham House Garden)

2015.01.29(21:00)

140618 Rousam House 大邸宅付近の前庭景色3

 昨日17時、ローシャム・ハウス・ガーデンの最初の記事を掲載したあと、1月29日17時の予約記事でその続きを書いたところ、自分の操作ミスで29日の午前1時頃には公開されてしまったようだ。
 「ハーハー」の記事しか読んでいらっしゃらない方は、是非、その前の記事にも目を通していただきたい。

 ローシャム・ハウス・ガーデンは、ウイリアム・ケントという18世紀の建築家・造園家が、それまで「古典主義庭園」ばかりだった英国に、「風景式庭園」を提唱して造園した初期の風景式庭園が残っている、ということで知られているのだ。
 ところが、真っ先に出会ったのは典型的な「古典主義庭園」だった。「予習してきたことと違うではないか」と困惑した私は、古典主義庭園の端っこの鉄扉を開けて、勝手に歩き始めたら、大邸宅とその周辺に広大な景色が広がっているのを見つけた、というのが、この一連の記事のストーリー展開なのである。
 それでも、そこで見た景色はまだ、「風景式庭園」と呼ぶほどのものでもない。
 見回しいていると、遠くの方に「風景式庭園」の気配を感じさせるものもあるので、とにかくそちらへ歩いてみよう、と私は歩き始めたのだった。

 前回最後の、その写真が上だ。


140618 Rousham House ライオンと馬の彫像

 トップの写真で何やら見えていたモニュメントはこれだ。
 あとから調べたところ、P.Scheemaker という18世紀の人が制作した彫像で、ライオンが馬を襲っている様子をあらわしている。


140618 Rousham House 広がる放牧地

 そのモニュメントの後方の景色。放牧地に見えるのは多分牛。
 後で調べたところでは、この放牧地の背後に Cherwell川が流れているが、それは見えない。
 現場では、どこまでがローシャム・ハウスの敷地だろうかと訝ったが、平面図では Cherwell川の手前までらしい。
 つまり放牧地はローシャム・ハウス・ガーデンの敷地だということだが、いくら何でも下まで下りていこう、とは思わなかった。
 こんなふうに、川や林を自然のまま庭園の景色としてとり入れるのが「風景式庭園」なのだ、ととりあえず納得するしかない。


140618 Rousham House ロングホーンの牛

 じつはローシャム・ハウスの入り口で、写真のような牛たちの出迎えを受けている。
 放牧地も庭園の内、ということは納得できる。


140618 Rousham House 大邸宅の正面

 振り返ってみると、自分は大邸宅 Rousham House の本体の前庭を真正面に歩いてきたらしい。
 しかし、大邸宅の建物前では、たとえば下のような景色も見えていた。


140618 Rousam House 大邸宅付近の前庭景色2

 そちらへ行っていたらどんな景色が開けたのだろう、とも思うが、だからといって、限られた時間で歩ける距離はたかが知れている。
 それと、総勢20名のツァーの一行はまだ古典主義庭園の辺りにいるらしく、こんなところを歩いているのは私だけ。たった一人なのだ。

 当初のイメージは以下のようなものだった。
 「なだらかな起伏のある地形に広い芝地が広がり、小川が流れて湖水に注ぎ込み、こんもりとした林が湖水を囲んでいる。そんな林の陰から、たとえばローマの神殿風の廃墟だとかがちらっと姿を見せて、風景の中に目をとめるポイント(focal point or eye-catcher)を作っている。」
 さてさて、よくよく考えてみれば「ハーハー」の語源で気が付くべきだった。
 英国の風景式庭園は、日本人が徒歩で見物できるようなものであるはずがない。とても歩いて回れるものではなく、乗馬して散策すべきものなのだろう、と。
 
 「仕方ない」なにやら不満は残るが、方向を変えつつ、ぼくは撤収することにした。


140618 Rousham House 大邸宅の前庭を西の方へ

 上の写真、ぼくは前庭を西の方角へと回り込みながら、振り返って写真を撮っているようだ。

 後日調べていて気が付いたが、ローシャム・ハウス・ガーデンの敷地は放牧地の左奥(建物からは東南)に細長く広がっていて、池だの橋だの滝だのいろいろとあるらしい。地図を見る限り歩けない距離ではないが、それだけの時間はなかった。
 参加したツァーは「バラの教室」のツァーなので、英国の庭園史を学ぶためのツァーではないのだから、大半の方が古典主義庭園のバラほか花々のほうに惹かれるのは仕方がないのだった。
 なお、ぼくが抱いていた壮大な風景式庭園のイメージは、後に「風景式庭園」が全盛期を迎えた頃のもので、ローシャム・ハウス・ガーデンはごく初期のもの。ウイリアム・ケントは「こんなふうな庭園」というアイデアを出した程度のものらしい。

 結局のところ、肝心なところは見逃した、という結論だが、この記事は次回へ続く。
 古典主義庭園のほうへと戻っていく帰り路でも、まだけっこう見応えある景色に遭遇するのだ。


コメント
乗馬して散策すべき庭園ですか。
規模が違いすぎますね。
日本の庭園も好きですが、こういう広大な庭園にいたら、気持ちがもっとおおらかになれるかな…
【2015/01/30 12:57】 | YUMI #2Qwf./yA | [edit]
なるほど~内は古典主義庭園、外は風景式庭園と続くわけですね。
日本にいると風景式庭園はピンとこないような。
そもそも狭いですし、後方に良い景色があると借景になるのかな?

ハーハー↓の機能と見た目の美しさに驚きました。
そして、風景式庭園は乗馬して散策するのですね~。違うものです。
【2015/01/30 12:40】 | KAEDE #- | [edit]
ローシャム・ハウス・ガーデン,
>乗馬して散策すべきものなのだろう、と。

そのように広大な敷地に静寂さえ感じます。
乗馬して散策しますと新鮮さが又別に迫ってきそうですね。
シリーズで拝見しております。
デックさまの見どころ堪能させいただき感謝です。

【2015/01/30 11:36】 | ころん #- | [edit]
ウッ・・・そうでありましたか。スコットランドですか。
我れ誤まてり。不覚、不覚。天下に大恥を曝しました。
認識を改めます(スゴスゴ・・・)
【2015/01/30 10:33】 | 小肥り #mQop/nM. | [edit]
庭園に牛がいる・・・
そこを歩くにも徒歩では無理なのですね。

お花ばかりが庭ではないのですね。
今、冬枯れの日本ですがもう少ししたら
お花が見られるようになるでしょうね。
【2015/01/30 09:24】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
「この年になるまで知りませんでした」とのフレーズを
自分でも迂闊に多用しております
短いと噂の人生で、神羅万象すべてを目にすることは
すべての星を訪れるようなものではないか、と思うのです

ご本人の消化不良的不快感を傍らへ追いやり、
十分に堪能できたことにほくそ笑んでおります^^
【2015/01/30 08:04】 | FREUDE #6AWUBD.o | [edit]
こんにちわ。

なんと言うか・・・
スケールが違いますね!

馬で回る、正にそんなイメージですね~。
【2015/01/29 23:18】 | アトムパパ #ulYx6Mu6 | [edit]
小肥りさん、
>大西洋からの湿った風が吹きすさび、草も木も育たぬ荒野・・・
それってスコットランドのイメージでは?
イングランドの夏は緑に溢れていますよ。
【2015/01/29 21:47】 | ディック #- | [edit]
う~む・・・ため息しか出てこない。
なんというのか・・・そもそも英国ってのは土地が痩せてて、
大西洋からの湿った風が吹きすさび、草も木も育たぬ荒野・・・
そんなイメージなんですけどね。我が認識は間違ってますね。
牛の放牧なんてのはテキサスの荒地、枯草のなかの風景ですよね。
この豊かな、したたるような緑はなんだろう。
【2015/01/29 21:43】 | 小肥り #mQop/nM. | [edit]
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