
前回、クライスト・チャーチのゲートが見学時間外で閉まっていて中へ入ることができなかった、と書きました。それでも諦めきれず、周囲をふらふらと歩き始めた、と。
バス・ストップの地図のことも書きました。「YOU ARE HERE」とこんなふうにあるので、南から来ましたから左へ曲がり、何かもう少し見えないか、と歩きます。


Christ Church Meadow は入ってもよいことになっているようなので、どんどん歩いていきました。
このあと、美しい景色が開けてきますが、この雰囲気は映画で見たことがあります。

WOWOW で「新米刑事モース」というシリーズを不定期に放送しています。
時代は60年代半ば。オクスフォード大学を中退し、王立通信軍団に入って後に警官になったエンデバー・モースは、配属先の仕事が合わないので警官を辞めるつもりでいました。
そんなとき、オクスフォード・カウリー警察署の応援要請で、学生時代に過ごしたオクスフォードへ派遣されることになるのです。
若いモースですが、クロスワードやクラシック、とくにオペラが大好きだったり、古い歴史文化に詳しかったり、学がありすぎてなかなか警官の生活に馴染めないでいましたが、このオクスフォードで息を吹き返します。
オクスフォードは大学の街であり、ここで起きる事件の捜査には、学識のある被害者、被疑者、関係者が多い。ふつうでは警察官が気が付かない事柄をヒントにして、事件を解決。モースの活躍が始まります。


「新米刑事モース」のシリーズの魅力は、古い伝統や事物を大切にする英国の風土の中でも、とりわけそうした文化が色濃く残るオクスフォードを舞台にしていることなのです。
オクスフォードのカレッジのキャンパス、ああ、映画でもこんな感じだった。歩いてみてよかった、と感じました。
ぼくの場合、映画とか小説とか、いろいろと見たり読んだりしているので、そうした体験からイメージを膨らませ、旅を楽しんでいることが多いようです。
〈ご参考〉ウッドストック行き最終バス/コリン・デクスター(モース・シリーズの原作の感想です)

写真で見えている建物は、クライスト・チャーチの建物を横(北)のほうから眺めているのだと思われます。
Google の画像検索でもわかるのですが、これがクライスト・チャーチの何の建物なのかまではわかりません。




そろそろ諦めて通りをもどろう、と考えます。
深入りすると、訳がわからなくなり、帰れなくなると困ります。

狭い通りでも、どこでも絵になるように感じます。