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シャンティイ城の財宝

2014.07.28(18:25)

【鹿のギャラリー】

140616 Chantilly 鹿のギャラリー全景

 シャンティイ城の内部見学の記事を一番最初のところへ戻そう。
 上の写真は、入り口を入ってすぐ右側の部屋「鹿のギャラリー」だ。
 ぼくはこの部屋をちらっと覗いて、「なんだ、タピストリーの部屋か…」とろくによく見回しもしなかった、と書いた。ところが、この部屋の右奥に大ギャラリーが連なり、シャンティイ城の真の財宝はそこにあったのだ。
 「礼拝堂」から出てきたとき、別行動のかみさんと出会い、「絵は見たか」と訊かれて、「そうだ、アングルの絵とか、たくさん名画があると聞いていた。肝心のそれをまだ見ていないではないか!」と忘れていたのに気が付いたのである。
 この英仏旅行の中で、これこそが痛恨の失敗だ。
 時計を見ると、集合時間まであと10分を切っているではないか!


【アングルの『ヴィーナスの誕生』】

140616 Chantilly アングルのヴィーナス

 というわけで、少し絵画の写真が続く。

 まずはアングルだ。
 正面の絵には『ヴィーナスの誕生』というタイトルが付けられているらしい。
 じつは、ほぼ同じ構図の有名な作品がある。
 天使とか余分なものがなく、裸婦だけを描いている。女性は髪に触っているのではなく、肩に大きな壺をかついで、その壺をひっくり返して水浴びをしている(実際には水は身体に掛かっていない)、という作品だ。
 有名な『泉』という作品で、現物はオルセー美術館にある。
 1981年に『アングル展』が開催され、作品が国立西洋美術館で展示されたのをぼくは観に行った。33年前だ。たいそう気に入って、ポスターも買った。
 だから、『ヴィーナスの誕生』はぼくにとって「再会した」という思いが強い。
 アングルという画家は「新古典派」の大家で、形(フォルム)、構図、線、輪郭を大切にする。ぼくの好みと合致している画家だ。

 『ヴィーナスの誕生』は肖像画に囲まれているが、左はアングルの24歳のときの自画像だ。右は Madam Duvaucay(詳細不明)という女性。


【独特の展示方法】

140616 Chantilly 独特の展示法

 なんだかごちゃごちゃと変な展示の仕方だ! と感じられる方もあるかも知れない。
 このシャンティイ城・コンデ美術館に展示されている絵画は、オマール家からフランス学士院に寄贈されたときに条件があった。
 「伝統的な展示法をいっさい変更してはならない」という遺言だった。
 部屋の中、壁全体にところ狭しと絵画が並べられていて、「美術館らしくない」「もったいない」「ひとつひとつ近いところでじっくりみたい」「日本の国立美術館から要請があるので貸し出ししたい」などといっても絶対に不可である。
 だからぼくは「大失敗だった」と後悔している。日本から13時間、パリから1時間以上かけて、このシャンティイ城を訪れない限り、これらの美術品とは対面できないのである。
コメント
なるほど…そんな遺言があったのですね。

1点1点にしたらすごい場所がいるでしょうね。
このビーナスの誕生はすっきりしていますね。
【2014/07/29 09:31】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
アトムパパさん、
この時代の画家たちは、おおっぴらに裸婦像を描けるチャンスを狙っていたので、愛と美の女神の誕生を描くというテーマは多くの画家たちが繰り返し挑戦しています。「ヴィーナスの誕生」と題する絵が数多く残っています。
【2014/07/28 21:51】 | ディック #- | [edit]
こんにちわ。

このビッシリと並べられた絵には、
そんな訳があったんですね。

絵画には、うといのですが、
ビーナスの誕生って、何かで見た気がします。
【2014/07/28 20:19】 | アトムパパ #ulYx6Mu6 | [edit]
本当に残念でしたね。
でも、また行く楽しみができたと想えば…

ヴィーナスの誕生、素敵ですね。
【2014/07/28 19:47】 | YUMI #2Qwf./yA | [edit]
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