シャンティイ城のインテリア(2)

2014.07.21(12:30)

【衛兵の間】

140616 Chantilly 赤い壁の室内装飾

 上の写真は2回目ですが、この部屋は L'antichambre et la salle des Gardes、 「衛兵の間と控え室」といったところでしょうか。
 赤い壁の中央の肖像画は、このシャンティイ城をモンモランシー家から引き継いだコンデ家の「大コンデ公」(1621-1686) と呼ばれる人物です。1653年にDavid Teniers という画家が描いたもの。

 さて、その大コンデ公という人物は軍人として大活躍をしたことで有名です。時代がアレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』(その第1話が有名な『三銃士』)と重なっています。
 21歳で宰相のリシュリューからフランドル方面司令官に任命されネーデルラントへ進軍、2万6千のスペイン軍を劣勢の兵力で包囲・撃破。全ヨーロッパにその名を轟かせます。さらに舞台を神聖ローマ帝国に移してドイツ軍を撃退しました。
 フランス宰相のリシュリュー枢機卿は、御存知のように『三銃士』では悪役で、ルイ十三世下で権力をほしいままにした人物。三銃士らと対決します。
 『ダルタニャン物語』ではやがて時代はルイ十四世の幼少期に移り、イタリアから招かれた宰相マザランが政治の実権を握り、ダルタニャンはマザランの指揮下で働くのですが、フロンドの乱が起きて三銃士は反乱側に付き、ダルタニャンとは対立する勢力になります。
 大コンデ公は強すぎたためルイ十四世の宮廷からは謀反を疑われ、いろいろあってとうとう謀反人扱い。それでも最後は王室側に戻って戦い、結局シャンティイ城に隠居したのだそうです。
 シャンティイ城は最初は大将軍アンヌ・ド・モンモランシーの城。やがてコンデ家の城となり、そしてオマール公アンリがそれを引き継いだのです。

 くどくどと書くのは、ある程度の歴史がわかっていれば、この城の各部屋部屋の意味も理解できるからです。
 上の写真で肖像画の下に大きなキャビネットがありますが、ここには大コンデ公の戦争土産(戦利品とした小物類)が納められていました。


【グランド・キャビネット】

140616 Cantilly グラン・キャビネット中央

 上の写真の部屋は Le Grand Cabinet d'Angle と呼ばれ、18世紀の Jean-Baptiste Sené という人物が制作した家具調度が並べられています。
 それがあまりにも見事なので、集中的に何枚かの写真を撮っています。家具の説明プレートも撮影してあるのですが、翻訳解読していると時間が掛かりすぎるのでご容赦ください。


140616 Chantilly グランキャビネット中央部分のアップ


140616 Chantilly グランキャビネットのシャンデリア


140616 Chantilly グランキャビネットの鏡

 西欧のこのようなインテリアでは、「シャンデリア」と「鏡」による演出がとても効果的です。


【大コンデ公の戦績ギャラリー】

140616 Chantilly 戦績ギャラリー

 Le Grand Cabinet d'Angle を出ると、次は La Galerie des Actions de M. le Prince (ou Galerie des batailles)、つまりは大コンデ公の戦績ギャラリーです。
 大コンデ公はこんな風に戦いましたよ、と大きな絵画が並べられている部屋です。
 M. le Prince というのは、ムッシュ・プリンス(Monsieur-le-Prince)で、若い頃の大コンデ公の呼び名であったようです。パリにはムッシュ・プリンスという通りがあったりホテルがあったりします。
 大コンデ公はそれだけ有名な人なのです。
 
 戦績ギャラリーの様子はまた次回。

 余談ですが、学生時代にフランス語を第二外国語として選択していました。
 ですから、フランス語の解説と Google翻訳、フランス語辞書があれば、デュマや佐藤賢一さんの歴史小説をたくさん読んでいたおかげで、ある程度のことはわかります。Google翻訳の結果はかなりいい加減ですが、フランス語文法はわかっていますから、どこをどう訳したのか、どういう間違いをしているか、という見当が付くわけです。
 今回の旅行がドイツ旅行だったら、こういうことはとてもできません。

 なお、昨晩(20日)は落雷が激しく、パソコンで作業することはできないため、ブログの更新は延期せざるを得ませんでした。


【日常の記録】(1週間のまとめ)

 7月14日、「お料理はじめての会」第3回に参加。メニューは「ナスとトマトのスパゲッティ」「ポーチドエッグのサラダ」「オレンジアイスティー」
 7月15日、スポーツジムでストレッチと筋力トレーニング。PHP新書『後白河上皇〜「絵巻物」の力で武士に勝った帝』(小林泰三・著)を読了。
 7月16日、横浜美術館の美術情報センターで読書。「アサヒカメラ」「芸術新潮」「美術手帖」などの雑誌を読み耽りました。
 7月17日、「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」(世田谷美術館)観に行きました。
 7月18日、慶應病院で定期診療。『神去なあなあ日常』(三浦しをん・著)を読了。
       午後草むしり。この日から4日連続です。日ごとに時間が長くなり、草むしりが藪の中での草刈りへと変わっていきました(笑)

 この一週間で、映画「スタートレック」シリーズを6作観ました。第1作「スタートレック」から「同Ⅱ カーンの逆襲」「同Ⅲ ミスター・スポックを探せ!」「同Ⅳ 故郷への長い道」「同Ⅴ 新たなる未知へ」「同Ⅵ 未知の世界」まで。
 また、iPad で電子コミック『幽霊塔』(乃木坂太郎)を第7作まで読みました。
コメント
綺羅びやかといいますか・
装飾 調度品など、目を見張るものが有りますね。

【2014/07/22 20:05】 | ころん #- | [edit]
寺院はどこの国も芸術が一杯ですね。
日本は仏像やそれに関連しているものが多く
西欧はお城の中に絵やガラス模様が多いように思いました。
【2014/07/22 18:22】 | 自然を尋ねる人 #4ZyhLveM | [edit]
何ともゴージャス!きらびやかですね。
時には日本のすっきりしたお部屋を思ってしまいます。

私もフランス語でしたがほとんど覚えていません。
何でしょうねえ・・・
【2014/07/22 10:15】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
白と金の配色って、凄くゴージャス。
これでもかという装飾模様と、個々の調度品の形も凝ってますね。
圧巻としか言いようのない空間です。凄い。
鏡が広がりを感じさせ、確かに効果的ですね。
「神去なあなあ日常」私も読みました。一気に。
映画も見たくなりました。
【2014/07/22 06:35】 | 緑の惑星人 #t1t2q.5s | [edit]
地理佐渡 さん、
まあ「侘び寂び」のような概念はフランス人には理解できないでしょうね。イギリスはまたちょっと違います。英国人の美感のほうが日本人と近い、と感じます。
【2014/07/21 20:57】 | ディック #- | [edit]
YUMI さん、
文法というか、代名詞とか助詞、前置詞などがわかればなんとか意味は理解できるではありませんか。
一番困るのは語彙が少ないことですが、英語と似ている単語も多いので、翻訳ソフトを使うと意味がある程度推測できるものも多いのです。
【2014/07/21 20:55】 | ディック #- | [edit]
こんばんは。

ブルボン朝の時代の建物・装飾でしょう
かね。きらびやかです。フランスを中心
とするヨーロッパのという雰囲気がぷん
ぷんしますけど、同じ金ぴかにするにし
ましても、日本人の美観と違いますよね。
金による豪華な装飾を好むにせよ、表し
方の違いですね。

さて、スタートレックシリーズを観た。
うらやましいことです。僕は今週末も
びっしりでした(苦笑)。


【2014/07/21 20:30】 | 地理佐渡.. #s/KLKpB2 | [edit]
世界史が苦手な私。
世界史もちゃんと勉強しなければと思っている私です。

ディックさん、第二外国語のフランス語、文法覚えているのですか?
すごいですね。
【2014/07/21 19:31】 | YUMI #2Qwf./yA | [edit]
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