シダネルの庭 〜 Gerbroy(ジェルブロアの村にて)

2014.06.25(21:40)

140615 Sidaner シダネルの庭全景

 Gerberoy(ジェルブロワ)の村を奥のほうへ進んでいきますと、何やら城塞跡のようなものが見えてきます。
 アジサイやバラが植えられて美しいですが、石積みは明らかに石造りの家のものではなく、いかめしい感じの城塞跡です。下から見上げると、何やら異様な光景です。

 ここは Henri Le Sidaner(アンリ・ル・シダネル)という画家の自宅の庭園でした。
 英仏戦争に使われて崩壊した城塞跡を、シダネルは自宅の庭園に改造したのでした。
 下から見上げるといかにもいかめしい落ち着かない景色となりますが、内部を見学したとき、城塞跡の前方に小高い丘があり、そこから「シダネルの庭」を眺めるならば、落ち着いた全景が見られそうだ、と気が付きました。
 トップの写真が、シダネルの庭の表側の全景です。
 観光案内などに使われているのも、ほとんどこの位置から撮影された写真です。


140615 Sidaner シダネルの庭入り口付近見下ろし

 Henri Le Sidaner(アンリ・ル・シダネル)はシスレーやカミーユ・ピサロの友人だったそうですが、印象派の画家というわけではありません。印象派、新印象派、象徴主義などの影響を受けながら独自の作風を確立した画家ということのようです。ぼくは残念ながらまだ彼の作品の実物を見たことがありません。

 さて、シダネルはロダンの勧めでジェルブロワ近隣のボーヴェというところへ1900年に引っ越ししました。
 シダネルは翌年にジェルブロワを訪れ、中世の城塞跡のあるこの村に惚れ込んで、4000㎡の住居を購入し、ここで絵を描こうと決めました。
 ジェルブロワは英仏百年戦争(1337〜1453)で両国が争う戦略拠点となったところで、かなり広範囲の地方が英国の支配に服しました。ジャンヌ・ダルクの出現でフランス軍が領地を奪還したわけですが、そうした戦争に使われた中世の城塞跡を、シダネルはどのような庭に変えたのか。
 庭園は季節限定で一般公開されており、料金は5ユーロです。


140615 Sidaner シダネルの庭見下ろし縦

 ところで、シダネルが偉かったのは、自邸の造園だけで終わらなかったことです。
 彼はジェルブロワの村全体を美化しようと考えて、村の住人たちに村をバラやほかの花々で飾ろうではないか、と提案しました。村人たちは喜んでこの提案を受け入れたそうです。それが現在のジェルブロアが「フランスの最も美しい村」と称することを許されていることにつながっているわけです。

 さて、入り口(2枚目のの写真の右端付近)から中へ入り、城塞跡を登っていくと、高低差を利用した庭の造りが活かされ、変化に富んだ眺めが広がり「ああ、なるほど」と思わせます。


140615 Sidaner シダネルの私邸1

 美しい白バラの庭と建物が見えていますが、おそらくはこれがシダネルの私邸でしょう。
 現在も彼の子孫が在住し、残念ながら中へ入ることはできません。


140615 Sidaner シダネルの私邸2


140615 Sidaner シダネルの庭の見晴台に立つ    140615 Sidaner バラのベンチにて

 どういう方でしょうか。
 大きくするととてもよい写真なのですが、残念ながらブログへの掲載許可をとることができず、このサイズといたしました。

 「シダネルの庭」の記事はもう一回続きます。変化に富んだ景色を楽しめるよう配慮され、城塞の正面よりもずっと美しい景色です。


【日常の記録】

 6月25日、約2週間ぶりにスポーツ・ジムへ行きました。
 午後は昼寝。夕刻は歯医者。
 帰国は21日で、健康状態もまったく問題ないのですが、倦怠感が重なり、眠くて仕方のない日が続いております。
 明日横浜は晴れるそうなので、近隣の様子など撮りにいきたい、と思っております。
コメント
おはようございます。
私は時差ボケって経験したことないのですが、ヨーロッパはやはりちょっとつらいですよね。

1枚目、面白いですね。
他のもそうですが、日本人の感覚とはちょっと違いますかね。
ここに今も子孫の方が住んでいるというのもいいですね。
【2014/06/26 06:12】 | YUMI #2Qwf./yA | [edit]
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【2014/06/26 05:23】 | # | [edit]
体調はやっぱり時差によるものでしょうか~
早くお元気になられますように。

[フランスの最も美しい村」もやはり長い歴史の経過と
戦争との重なりもあって、今の平和な美しい庭園があるのですね(^^
【2014/06/25 22:55】 | 舞子 #Z8dFisD. | [edit]
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