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飛鳥山公園 〜 渋沢資料館ほか(5月16日)

2013.06.13(19:35)

渋沢資料館130516

 旧古河庭園に一番近いJRの駅は、山手線の駒込駅か、あるいは京浜東北線の上中里駅だ。
 京浜東北線は上中里駅の次の駅が王子駅であり、上中里駅と王子駅間の南西方向は「飛鳥山公園」という小高い丘となっている。
 「飛鳥山公園」は徳川吉宗が享保の改革の一環として整備・造成を行った公園だそうだ。庶民が安心して花見ができる場所を、ということで作られたらしい。
 さて、明治12年、渋沢栄一が飛鳥山に別荘を構えた。晩香廬(ばんこうろ)〜大正6年竣工、青淵文庫(せいえんぶんこ)〜大正14年竣工 は国の重要文化財に指定され、また同公園内に「渋沢資料館」と称する博物館がある。「飛鳥山公園」は区立公園だが、「渋沢資料館」ほか晩香廬、青淵文庫は渋沢英一記念財団の管理下にあるようであり、どういう区分、所有関係になっているのかはよくわからない。

 上はその「渋沢資料館」だ。


青淵文庫130516

 明治維新後の日本経済の近代化において、渋沢栄一が発揮した企画力、指導力、事業力がいかにおおきなものであったか、それを学ぼうと思って、5月16日、旧古河庭園見学の後、ぼくは「飛鳥山公園」へと向かった。
 第一国立銀行や東京証券取引所などといった多種多様な企業の設立・経営に関わり、日本資本主義の父といわれた人で、理化学研究所の創設者でもあるらしい。最初は徳川慶喜の家臣として働いたが、フランス滞在中に欧米の会社制度などをよく研究し、維新後に大蔵省に入省する。明治6年に退官してからの経歴がすごい。
 Wikipedia から引用すると、「第一国立銀行(第一銀行、第一勧業銀行を経て、現:みずほ銀行)の頭取に就任し、七十七国立銀行など多くの地方銀行設立を指導。第一国立銀行のほか、東京瓦斯、東京海上火災保険、王子製紙(現王子製紙・日本製紙)、田園都市(現東急電鉄)、秩父セメント(現太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビール、東洋紡績など、多種多様の企業の設立に関わり、その数は500以上といわれている」そうだ。

 上の写真は、飛鳥山公園内にある「青淵文庫」だ。


青淵文庫2130516

 青淵文庫(せいえんぶんこ)は、渋沢栄一の80歳のお祝いに寄贈された建物で、大正14年の竣工。栄一の書庫として、また接客の場としても使用された。それらの書籍は、現在は東京都立中央図書館に所蔵されている、という。


 青淵文庫閲覧室内部130516

 上は「閲覧室」の内部。一部のみ写真可となっている。


晩香盧130516

 晩香廬(ばんこうろ)は、渋沢栄一の喜寿を祝って現在の清水建設(株)が贈った洋風茶室で、大正6年の竣工。
 晩香廬は内外の賓客を迎えるレセプション・ルームとして使用され、いわゆる民間外交に一役買ったらしい。
 青淵文庫とともに、国の重要文化財に指定されている。


晩香盧2130516

 「道徳経済合一説」という渋沢栄一の持論に、ぼくは興味を抱いた。
 企業を発展させ国を豊かにするためには、『論語』を拠り所に道徳と経済の一致を常に心掛けねばならぬ、と説くのである。「儲かれば何をやってもいい」という現代企業社会の風潮をまるで予想していたかのようではないか。日本赤十字社の設立に携わるなど社会活動にも力を入れ、ノーベル平和賞の候補になったこともあるそうだ。
 政治家ばかりが歴史に名を残す傾向があるが、このような経済人が実業界で活躍したことが日本の経済発展を支えた。ぼくは「渋沢資料館」をとても興味深く見学した。


渋沢邸庭園跡1130516

 渋沢邸の庭園は、かなり広い。晩香廬や青淵文庫のほかにも茶室など、いくさかの建物が散在していたらしい。
 

 渋沢邸庭園跡2130516

 それらの建物はすでになく、現在は「○○亭跡」といったような立て札があるのみである。


飛鳥山公園の古墳130516

 上の写真は飛鳥山公園で発見された古墳時代後期の円墳だ。直径31m だそうである。太刀など出土品があったらしい。


王子駅へ下りる道130516

 帰りは王子駅へと下りた。
 上のような階段を下りていくと線路を跨ぐ跨線橋がある。
 京浜東北線のホームに立って南西側を見ると、ホームに沿って樹木がたくさん茂った丘が見える。それが飛鳥山公園だ。
コメント
以前、歩いた時を思い出しながら、拝見しました。
こういう説明の記述は、もちろん他の方に見ていただくことでもありますが、自分の記録、記憶としてとても良いことですよね。
【2013/06/16 12:36】 | 多摩NTの住人 #rId1tC1Q | [edit]
こんにちは
「日本資本主義の父」立派な方ですね。
いろいろ勉強になりました。
【2013/06/14 09:46】 | mico #NkOZRVVI | [edit]
立派な建物ですね~

本好きの人ならたまらないところでしょうか。

清水建設が贈ったという洋風茶室に興味津々です。

関西は今日も晴天、暑さが心配です。
【2013/06/14 08:50】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
日本経済の黎明期に活躍なさった方ですね

よその国に叩かれただけでサムスンの株が暴落、
韓国経済は蜂の巣をつついたような騒ぎになっているようです

経済は何が起こるかわからない、と思うと
興味津々です
【2013/06/14 04:57】 | FREUDE #6AWUBD.o | [edit]
経済と道徳の一致というと、最近の欧米の経済学者が提唱していましたね。
日本の精神が、経済学の場で見直された、不思議な時期でした。

来週の日曜日、院時代の恩師の喜寿のお祝いに招いていただきました。
うれしいことです。
【2013/06/13 23:45】 | takae h #A5.soH/6 | [edit]
飛鳥山公園はたしか「紙の博物館」がありますよね。ずいぶん昔ここを見て・・・
うっすらと記憶があって近くの「渋沢資料館」は刻限が迫ってたたで行けなかったんじゃないかな。
喜寿や米寿のお祝いに茶室や建物が寄贈されるのはスケールが大きくて楽しい話です。
【2013/06/13 21:26】 | 小肥り #mQop/nM. | [edit]
こんばんは。
渋沢栄一、知らないことたくさんありますね。
特に道徳経済合一説興味深く読ませていただきました。
明治期は確かに政治人がクローズアップされますが、経済人が実業界で活躍し、日本が発展したのだと思います。
授業でも渋沢栄一そんない深くふれるわけではありませんから、少し反省です。
【2013/06/13 20:26】 | YUMI #2Qwf./yA | [edit]
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