新春・谷中七福神巡り(最終回)

2012.01.17(06:00)

 新春・谷中七福神巡り(San Po の会 第58回)記録記事の最終回は、谷中・天王寺五重塔から始まり、長安寺・寿老人、護国院・大黒天、不忍池弁天堂・弁才天と巡り、これで七福神すべてを回ったことになります。

消失した天王寺五重塔120107

 Wikipedia によりますと、
 「谷中五重塔の火の手は7月6日午前3時45分ごろに上がり、火の粉は塔から50m 離れた地点にも降り注ぎ、心柱を残してすべて焼け落ちた。焼失後、焼け跡の心柱付近から男女の区別も付かないほど焼損した焼死体2体が発見された。わずかに残された遺留品の捜査で2人は都内の裁縫店に勤務していた48歳の男性と21歳の女性であることが判明した。
 現場には石油を詰めた一升ビンとマッチ、睡眠薬も残されており、捜査の結果、男女は不倫関係の清算を図るために焼身自殺を図ったことがわかった」とのことです。


天王寺五重塔跡120107

 この写真の奥の、柵で囲われている場所が五重塔の跡地でした。


天王寺駐在所120107

 ところで、作家佐藤譲は『廃墟に乞う』で直木賞をとりましたが、これに先立つ『警官の血』の重厚な作風と警察小説にかける著者の意気込みが認められて受賞に繋がった、とぼくは見ています。
 主人公の警察官安城清二は「家族ぐるみで駐在所に住み込んで、地域住民のために働き、住民から頼りにされる警察官」を自分の目標としていました。たとえばいまで言う家庭内暴力があったとき、「民事不介入」などと横を向いたりはしない。いかに仲裁し、丸く収めるか、それができるのが理想の「駐在さん」なのです。警察官 安城清二の初任地が、上の写真、「天王寺駐在所」でした。清二は上野公園をねぐらにしていた男娼が殺害された事件を調べていましたが、天王寺五重塔が火災に遭った夜に、謎の死を下げてしまうのです。清二の調べていた事件、その清二自身の死亡事件をさらに調べ続ける親子三代の警察官たちを描いたのが佐々木譲の『警官の血』でした。
 (なお、本の題名をクリックすると、「ディックの本棚」の感想記事へジャンプすることができます)


長安寺の門120107 長安寺板碑

 谷中五重塔(天王寺五重塔)をあとにして、七福神のうちの寿老人が祀られている長安寺に向かいました。上左が長安寺の門ですが、寿老人よりも目を惹いたのが「板碑」の説明看板でした。
 死者の菩提を弔うため、あるいは生前に自らの死後に備えて供養を行う(逆修という)ために建立した塔婆の一種が板碑(いたび)だそうです。写真を取り損ねたので荒川区のホームページから借りてきました。上右側です。板石でできた卒塔婆ということですね。小さくて見にくく、ごめんなさい。


護国院120107

 ようやく七福神第6番目、護国院の大黒天です。
 護国院は、天海の弟子生順が、釈迦堂の別当寺として、現在の東京国立博物館の右手奥に開創した寺を、二回ほど移転して現在地にきたもののようです。大黒天画像は三代将軍家光から贈られたもの。


不忍池弁天堂120107

 七福神の最後は不忍池の弁天堂の弁才天です。ここは有名なのでご存じの方も多いと思います。
 日が傾いて、もう写真が撮りにくい状況です。

 寒くなってきまして、このあと根津にある黒湯銭湯「六龍鉱泉」まで歩いて戻り、江戸っ子の好みならではの熱い湯に浸かりました。最後は御徒町の「和民」で懇親会でした。

 寄り道したところでの見どころも多く、七福神のお寺でも七福神以外にいろいろと気を惹かれまして、長い記事になりました。
 谷中はほかにもいろいろとおもしろいところが多いようです。お近くの方はぶらぶらされるのもおもしろいのではないか、と思いました。

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 本記事は予約投稿となっておりますが、順調であれば昨日、伊勢神宮とその周辺への家族旅行から帰宅している予定です。かみさんと長女と次女と、一部は津市へ赴任している長男も同行しての家族旅行です。どうなりましたやら…。
 ということは、このあとの「ディックの花通信」では、伊勢神宮ほかの旅行記が出てくるはずでして、庭にあるもう一種の水仙、垣根のテイカカズラの実が弾けて種になった画像、トリックアート迷宮館の続編など、バラエティに富んだ写真を提供できるのではないか、と思います。
コメント
自然を尋ねる人さん、
私とちがって社交的な方だとお見受けしますが、あれこれと気が多く、やってみたいことが多い、という点ではよく似ているような…(笑)
町内会長なんて、イメージ的にはぴったりのように思いますが、あれはたいへんでしょうねぇ。
【2012/01/18 22:38】 | ディック #- | [edit]
地理佐渡さん、
ぼくにしては型破りな伊勢方面への旅でした。それをどういうふうに表現しようか、と迷っています。いま家事がいろいろと溜まっていまして、まだ写真をPCに取り込んでいないような状態です。
【2012/01/18 22:35】 | ディック #- | [edit]
YAKUMAさん、
やはり駐在さんにそのような記憶をお持ちですか。佐々木譲さんの小説はよい題材を選んだのだなあ、と思います。三重の旅、家族と一緒の食べ歩きでした。伊勢と伊賀上野と鳥羽と松阪へ行きました。満足して帰ってきました。いずれ近いうちにブログ記事にいたします。
【2012/01/18 22:33】 | ディック #22hNL7Yc | [edit]
芥川に直木賞
挑戦しようと考えたことがありましたが
才能と根気がないようなのでやめにしました。
そして始めたのが薬草研究それも20年の節目の今年でやめます。
サーテ何をしようか考える半面、
今やっている仕事等の集大成を完結するのが先きよと言うアドバイスに
従うことにしています。
手を上げれば一番初めに町内会長の依頼来るでしょう。
怖い仕事です。
【2012/01/18 18:35】 | 自然を尋ねる人 #VgfFJ5pE | [edit]
おはようございます。

良いシリーズを組まれました。
時にこうした大作も有りだと
見せていただいた感じです。
寒さが厳しい中、体調のこと
も気にしながらの事だったと..

さて、もうお戻りかと思いま
すが、伊勢シリーズも楽しみ
にしています。

【2012/01/18 06:34】 | 地理佐渡.. #i104y3BE | [edit]
こんばんは
お帰りなさい。
三重の旅、どうでしたか?
記事が楽しみです。
子供の頃、近所に駐在所がありました。
駐在さんは優しくて、学校帰りによく寄り道したものです。
【2012/01/17 22:13】 | YAKUMA #0p.X0ixo | [edit]
空見さん、
江戸時代に江戸の庶民に広まったのだから、あまり暗い雰囲気はないんじゃなかったのかなあ。よいレジャーだったのだ、とそんな気がします。
【2012/01/17 19:19】 | ディック #- | [edit]
hirugao さん、
「七福神巡り」にかこつけて…、みなさんデートしたり、お喋りしたり、ちょうどよいレジャーという点では、江戸時代も現代も同じなのでしょうね。
【2012/01/17 19:15】 | ディック #- | [edit]
夏のそら さん、
「おしまいに銭湯というのがいい」とのコメントにはリーダーのNさんもよろこぶでしょう。毎回どこの銭湯に立ち寄るか、捜して地図を準備して…、とけっこうたいへんなようです。
【2012/01/17 19:13】 | ディック #- | [edit]
mico さん、
家族ぐるみ、地域の一員としての警察官、だからこそできる仕事があった、ということのようです。ちょっと懐かしいように思いますね。
【2012/01/17 19:09】 | ディック #- | [edit]
こんばんは。
七福神は宝船に乗ってやってくる・・昔の貧しい島国である日本、やはり海の向うから来るものは「福」に違いない、と思いたかったのでしょうねぇ^^;
あ、シリアスで御免なさい。
【2012/01/17 18:56】 | 空見 #- | [edit]
散歩の会というのですか。

このところ七福神巡りがはやっているようで建物も意外と立派で楽しそうですね。
こちらでも誰かが会を作ったら参加したいものです。
【2012/01/17 17:27】 | hirugao #J7S1TTU6 | [edit]
Sanpoの会、ほんとにいいですね
私もご近所だったらぜひ参加したい。
おしまいに銭湯というのがまた良いなぁ。

いろいろ歴史があるんですね…。
思いつめないでって声をかけたいけど今は昔なんだね。

【2012/01/17 15:58】 | 夏のそら #dl2yYD66 | [edit]
こんにちは
天王寺五重塔の焼失は残念ですね。

家族ぐるみで住み込んでの駐在さん懐かしいです。
最近ではもう無いんでしょうね。
七福神めぐり楽しませて頂き有難うございました。
【2012/01/17 13:44】 | mico #NkOZRVVI | [edit]
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