ホウチャクソウとチゴユリの呪縛からまだ抜け出せない私です。
下は4月20日の横浜市こども植物園で撮影したホウチャクソウの花なのですが、「なんだかおかしい」と思われませんか?

撮 影 日:2021.04.20
撮影場所:横浜市こども植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ホウチャクソウの花はふつう、「雌しべが花弁よりも長い」ということはなくて、こんなふうには見えないのです。
茨城大学の研究報告書を見つけて読んでみたりしました。
ホウチャクソウには2倍体と3倍体があり、よく見つかる花を付けている個体は3倍体なのだそうです。
上の写真はたまたま2倍体で花を付けているホウチャクソウを見つけて撮影したもの。
花がやや小振りで、雌しべが花から突き出しています。
有性生殖をする動物の多くは、両親から配偶子を通してそれぞれ1セットのゲノムを受け取り、計2セットのゲノムを持つ二倍体。自分たちがそうだから、こちらのほうがわかりやすい。
植物の場合、たとえば「種なしスイカ」は3倍体。
3倍体では植物全体が大きくなる傾向があり、生き残るにはそのほうが有利、ということも多いそうです。
写真のようなホウチャクソウはめったに撮影できないので、花を付けているホウチャクソウは3倍体のほうが多いのかな、と思っております。
この問題、まだまだ勉強不足です。いずれもう少し深く理解できるよう勉強していくつもりでおります。
昨日から「4月28日現在庭で咲いているバラ」の特集をやっています。
全17種あるので、昨日1回では掲載しきれないため、本日はその後編です。
詳細な解説は付けません。
昨日同様、写真をお楽しみいただければ幸いです。
【食香バラ「豊華」】

撮 影 日:2021.04.28
撮影場所:自宅庭
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下すべて同じ
【バフ・ビューティ】(咲き始め)
【ホワイト・メイディランド】
【エンジェル・フェイス】(咲き始め)
【エンジェル・フェイス】(同じ花を午後撮影)
【かおりかざり】
【イエライシャン(夜来香)】
【花ぼんぼり】
【ラ・フランス】
バラは咲き始めから咲き終わりまで、花の雰囲気がかなり変化します。それぞれの段階で相応の美しさがあります。
例として、エンジェル・フェイスだけ午前と午後の写真を載せました。
また、ラ・フランスは前々日頃が一番きれいでしたが、あくまで「28日撮影」にこだわりました。
本日と明日で「4月28日現在 庭で咲いているバラ」の特集を披露します。
全17種です。
通常ですとすべてのバラに解説を付けますが、現状では私に時間的余裕がなく、バラの名前だけにいたします。
写真をお楽しみいただければ幸いです。
【ゴールデン・セレブレーション】

撮 影 日:2021.04.28
撮影場所:自宅庭
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下すべて同じ
【アイスバーグ】
【スレーターズ・クリムゾン・チャイナ】
【プリンセス・ドゥ・モナコ】
【バット・オースチン】
【いおり】
【ポール・スミス】
【ソフィーズ・パーペチュアル】
【ナニワイバラ】
最後のナニワイバラ、まだ頑張っています。
藤棚から垂れ下がっています。
というわけで、明日に続きます。
まず最初に、この記事はYAKUMAさんのブログ 自然大好き〈道端観察日記〉の「ホウチャクチゴユリ」の記事を読んで、チゴユリ属の種をよく調べ直して書いたものである。
◎4月24日の記事写真の前半
◎4月24日の記事写真の後半
Wikipedia には、キバナチゴユリ、ホウチャクソウ、チゴユリ、オオチゴユリ、ホウチャクチゴユリの5種が挙げられているが、現在私が気になっているのは、「ホウチャクチゴユリ」と「オオチゴユリ」の2種だ。
このうち、ホウチャクチゴユリは「ホウチャクソウとチゴユリの自然交雑種」だという。
チゴユリの解説に一般的に書かれているのは、「茎の先端に白い花をひとつ咲かせる」ということであり、名のあるサイトのチゴユリの写真はほとんどすべて、「花はひとつのみ」である。
山渓ハンディ図鑑1「野に咲く花」の記述では、「茎の先端に白色の花が1〜2個斜め下向きに付く」と書かれているが、例示写真はすべて1個ずつであり、「個体差として2輪の花も認められる」との主旨に受け取るべきだろう。
すると、当ブログの4月24日の写真のように、見えている花のほとんどすべてが花2輪、もしく液果2個というような例はどう理解すればよいのか。個体差などということでは片付けられないだろう。
一方で、ホウチャクチゴユリが「チゴユリとホウチャクソウの自然交雑種」であるなら、ホウチャクソウの特徴である花を複数付ける性質を受け継いだもの、という連想は容易になり立つ。
実際にホウチャクチゴユリを画像検索すれば、花2輪の写真ばかりが並んでいる。
ホウチャクチゴユリの定義は「両者の自然交雑種」ということで、「2個垂れ下がって半開きの花」の写真が多いものの、かなりいろいろな書かれ方をしていて、どの解説を信頼してよいのやらよくわからない。
記述の中には、「ホウチャクソウのように茎が立ち上がる」と書かれているものも多い。
4月24日の当ブログの記事では、後半3枚の写真は「地面から茎が立ち上がっていて、かつ2個の花が垂れ下がっている」から、「結局のところ24日の記事の写真はすべて、ホウチャチゴユリだ」と考えるのが妥当のように思われる。
4月24日の当ブログ記事の前半3枚は、密集して咲いていたため、斜め上からしか撮影してなくて、全体の姿がわからないが、これだけ2輪の花が並ぶのはやはりホウチャクチゴユリなのだろう。
ただ、一応書き添えておくと、「オオチゴユリ」という種もあるそうだ。
4月24日の記事の後半3枚の写真は、一見オオチゴユリのようにも見える。山渓ハンディ図鑑には「花は1〜2個つく」と書かれているが、こちらは2個の花が基本らしく、どこのサイトでも2個の花の写真が掲載されている。
ただ、オオチゴユリの背丈は40〜70cm とされていて、それだけの丈があればチゴユリとの混同はまず考えられない。
私が撮影してきたものも、せいぜい30cmくらいの丈だった、と記憶している。
さて、結局のところ、私はまだ本来の「花一輪のチゴユリ」は見ていないということのようだ。

撮 影 日:2021.04.10
撮影場所:白金台・自然教育園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
チョウジソウ(丁字草)はリンドウ目キョウチクトウ科キョウチクトウ属に分類される多年生草本です。
白金台の国立科学博物館附属自然教育園の水生植物園付近、陽射しを受けてチョウジソウがたくさん咲いているのを見つけて、ずいぶん活きがよいな、と感じました。
わが家でもチョウジソウが咲いていますが、半日陰で生育し、風が強く吹けば倒れてしまいそうな感じ。
最近はしっかり調べることにしているので、今回ネットをいろいろと見ていて気がついたのは、
「自宅庭のチョウジソウはじつは北米原産のホソバチョウジソウではないか」ということです。
Wikipediaによると、〈日本国内では本種のほか、北米原産の種が園芸用に栽培され、いずれも「チョウジソウ」の名で流通している。多くの北米原産種の葉は細長くなるのに対し、本種は比較的葉幅が広く楕円形に近くなるところなどで見分けられているが、外観がよく似ているため判別は難しい〉とのことです。
撮 影 日:2020.05.03
撮影場所:自宅庭
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
自宅庭で撮影した写真では、自然教育園のチョウジソウと比較して、葉がかなり細く見えるのです。
今年も撮影しましたが、陽光の関係で見た目が弱々しく見えるので、昨年の5月3日に撮影した勢いの感じられる写真のほうを掲載します。
それでも葉が細いです。全体の大きさもかなり違います(自然教育園のチョウジソウはわが家の1.5倍くらいの背丈)が、元来が「川岸の氾濫原や原野などの、やや湿った草地に自生する」(Wikipedia)植物なので、そのせいもあるのかも知れません。
園芸業者は「植物学上の厳密さ」などお構いなしで、「売れればそれでよし」とばかりに、原種と同じ名前で販売するのが通例なので、観賞するほうは混乱して、まったく迷惑している次第です。

撮 影 日:2021.04.10
撮影場所:白金台・自然教育園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
2021年4月10日、白金台の自然教育園だ。
名札も何もないが、チゴユリではないか、と気がついた。
当ブログにはいまだチゴユリの記事がない。記事を書いたことがないから勉強していないし、しっかりとした自信はなかった。
しかし、写っている花の状態は別にしても、冒頭の3枚の写真を見るだけで、ああ、こんなふうにして果実ができるのだな、などとよく理解できる。
この場所を離れて別のところで、「チゴユリ」の立て札を見つけた。
以下はそちらで撮影した写真だ。花は残念ながら角度が悪く、撮影条件はあまりよくない。
少し調べていたら、チゴユリとホウチャクソウは同じイヌサフラン科チゴユリ属の仲間だという。
じつは私はイヌサフランもよくわかっていないのだが、とりあえずはこの2種は仲間だということは憶えた。
さて、チゴユリとホウチャクソウ、まず共通点として目に付くのは葉だろう。
チゴユリもホウチャクソウも、葉脈は目立たないが、のっぺりした葉の表面をよく見ると、葉脈は縦に走っている。科名になっているイヌサフランも同様の様子だ。
チゴユリは地下茎によって繁殖し、群落を作るらしいが、ホウチャクソウも地下茎を延ばして先端に翌年の株ができる擬似一年草だという。
花の見た目は両者かなり違う。ホウチャクソウの花はほとんど開かずに垂れるが、チゴユリは開いて可愛らしい。ただ、下を向いていることが多く、撮影はやや難儀する。
というわけで、この記事が生まれたのだが、どちらも開花はほぼ同時期だ。
ホウチャクソウの花については、当ブログ2020年5月5日に記事がある。
下にリンクを設置するので、クリックしてみていただければ幸いだ。
さて、こうなるとイヌサフランも見てみたいが、私はたぶんまだ見たことがなく、載せられる写真はない。簡単に言えば、クロッカスみたいな感じで、地面からすぐに花が咲いているような外見である。
《追記》本記事には4月26日 20時に「ホウチャクチゴユリ、オオチゴユリについて」という訂正記事が書かれます。そちらを併せてお読みください。
従来からどちらかといえば整然とした絵づくりの私ですが、最近は混沌とした状態の絵づくりのほうがおもしろい、と思うようになってきました。
きっかけは自宅の庭なのですが、被写体が今年は温暖化の影響でどうしようもなく混沌としておりまして、そのままの庭でなんとかせざるを得ない、と撮影しているうちに、このほうがおもしろいのではないか、と思うようになった次第です。
本日は「コバノタツナミ」特集です。

撮 影 日:2021.04.21
撮影場所:自宅庭
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下日付のみ異なる
1枚目、いろいろな植物が見えていますが、大きめの緑の葉はオルレア。これからどんどん大きくなります。
コバノタツナミは石、岩などが好きで、自宅庭は歩行路を確保し、雑草をできるだけ抑えたいと、枕木を設置し、その間を砂利で埋めてあるのですが、そうしたところは大好きなので、勢力範囲を拡げているものと思われます。
ちょっとくらい踏み付けても、草むしりの際に間違えて抜いてしまっても、コバノタツナミはほとんど気にもしていない様子です。
コバノタツナミはシソ科タツナミソウ属の多年草。かみさんが玄関前などに植えていたのを、庭の数ヵ所に植えたところ、いまやどんどん繁殖して、増えています。
今年は白花が紫色の花を圧倒して、勢いを増しています。
これは玄関前で撮影しました。レンガの隙間が大好きなコバノタツナミです。
ジューンベリーの木の下の花壇だと思いますが、そろそろ混沌としてきました。
マンリョウの葉とドクダミの葉が見えています。
撮 影 日:2021.04.18 以下同じ
コバノタツナミ(小葉の立浪)はシソ科タツナミソウ属の多年草。背丈は10〜15cm程度です。花が片側を向いて咲く様子を、寄せる波に見立てた名前です。
数本もらってきて、石垣とかレンガの隙間とか小石の多い花壇などに植えてやると、ご覧のようにこぼれ種で勝手に増えます。多少日陰のほうが大きく立ち上がります。タツナミソウの変種だそうです。
上の写真、大きな葉はチューリップです。
背景は右上がクリスマスローズ、左はバラを絡ませてある柵と支柱です。
ドクダミはほとんどの画面に登場しています。
数日前から草むしりに精を出していますが、庭の大半を終えた頃には、最初に手を付けた付近はもうドクダミほかの雑草だらけになっていることでしょう。