2020.04.30(20:00)
【モチツツジ】(黐躑躅)原種

撮 影 日:2018.04.20
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下撮影日のみ記載する
4月中、不定期に続けてきたツツジのシリーズの続きだ。
モチツツジ(黐躑躅)は、ツツジの中では大きなグループを形成しているようなので、こういう種類があるのだ、と理解しておきたい。
特徴は「粘毛」である。
Wikipedia の解説を借りつつ説明すると、「花の萼や柄、葉(両面)、若枝、子房、果実に腺毛が多く見られ、そこから分泌される液滴によって粘着性を持つ。野外ではここに多くの昆虫が粘着してとらえられているのが観察される。この腺毛は花にやってくる、花粉媒介に与る以外の昆虫を捕殺して、花を昆虫に食害されるのをふせぐために発達したものらしく、実験的に粘毛を剃ると、花は手ひどく食害される」ということである。
そのツツジがモチツツジであるかどうかは、花の付け根の萼の辺りを親指と他の指でつまんでみるとよい。
ベタッとしているのが感じられるはずである。
なお、モチツツジの原種は外観がわが家にあるヒラドツツジとかなりよく似ているようだ。
モチツツジの雄しべは普通5本、稀に6本〜10本のものもある、という。
数多くの園芸種がある様子。ほとんどは江戸時代から栽培されている品種である。
以下、花の名前に「〇〇」とある場合、「括弧」内はモチツツジの園芸種の品種名である。
ある研究資料によると、モチツツジはツツジの園芸品種(ヒラドツツジなど)の交配親としても用いられているそうだ。
【シロバナモチツツジ】(白花黐躑躅)原種
撮 影 日:2019.04.28
自生種であり、園芸種ではない。静岡、山梨以西から岡山まで、あるいは四国などの山中に分布しているそうだ。
【アワノモチツツジ】(阿波の黐躑躅)原種の変種
撮 影 日:2019.04.28
本種は園芸種ではない。
モチツツジの変種でモチツツジより花びらが丸く、縁が波打つらしい。徳島県、兵庫県に分布出そうだ。
雄蕊の数を数えると通常モチツツジの雄しべは5本だが、10本あるようだ。
以下、モチツツジの園芸種が続く
【モチツツジ「京鹿の子」】
撮 影 日:2019.04.28
わが家の庭のヒラドツツジと似た印象がある。
調べるとヒラドツツジの中にはオオムラサキの枝変わり品種として「曙」というのがあるが、わが家のツツジはどうも「曙」らしい雰囲気だ。
この品種をキシツツジの園芸種としているサイトもあり、キシツツジやモチツツジはいろいろな園芸種の交配親となっているようだ。
【モチツツジ「花車」】
撮 影 日:2018.04.10
【モチツツジ「青海波」】
撮 影 日:2019.04.28
【モチツツジ「四手車」】
撮 影 日:2019.04.28
【モチツツジ「銀麾」】
花弁が細く裂けている品種だが、複数咲いて絡み合うと、もう何が何だか、花の観賞どころではない。
【モチツツジ「胡蝶揃」】