
撮影場所:新本牧公園付近
撮影日:2019.08.05
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
写真のモミジアオイは過去にも何度か撮影し、紹介してきた。
「新本牧公園」(本牧和田公園)の本牧神社寄りの東側に、毎夏モミジアオイを数多く咲かせているお宅があり、そのお宅の植栽である。
ただ問題点があるのだ。

〈モミジアオイの特徴〉
・5枚の緋色の花びらを持ち、大きさは通常のフヨウくらい。ただし、ふつうは花弁は細めで、花弁と花弁の隙間が大きく開いている。
・葉が3裂から5裂くらいに細く裂けて、モミジ(カエデ)のような形になっているからフヨウと区別できる。

その問題点とは、葉が避けている様子から従来よりモミジアオイとして紹介してきたが、花弁が幅広であり、花弁と花弁の間の隙間が広くない。花の見た目はあまりモミジアオイらしくない。
上記の点は以前から気になっていたが、「ヤサシイエンゲイ」に次のような解説を見つけた。
「同属アメリカフヨウとの雑種が知られている」というのだ。「雑種は花びらの幅がいくぶんか広く、ふっくらした印象を受ける。葉の幅もやや広い」そうである。
写真の本種は、もしかすると、アメリカフヨウとの雑種かも知れない。

じつはこのお宅はアメリカフヨウらしき花も咲かせているのだ。
アメリカフヨウにしてはやや小さいが、上の花はいかにもアメリカフヨウらしき風情が見受けられる。

こちらは「こういう色のモミジアオイもあるのか」と思ったが、咲けていない葉も見られる。
アメリカフヨウかとも思うが、それにしては花が小さい。

こちらは葉が三裂に裂けかけている。
前述のモミジアオイとの雑種で、花はアメリカフヨウらしき特徴が残っているのかな、とも思う。

こちらのお宅はなかなかセンスがよくて、モミジアオイと併せてアメリカフヨウらしき花も見え、ついでに風車の飾り付けもして、モミジアオイの花に合わせた庭先のアレンジを行って見せてくれている。

なお、モミジアオイは「北アメリカ東南部の湿地を故郷とするハイビスカスと同属の植物で、紅蜀葵(こうしょっき)とも呼ばれる。冬は地上部が枯れて根の状態で越し、毎年花を咲かせる宿根草(しゅっこんそう)で、草丈は2m にもなる大型の草花」(ヤサシイエンゲイに拠る)だ。