
撮影場所:八王子市・長池公園
撮影日:2019.05.28
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
まず最初に書いておきたいのだが、撮影の現場は鬱蒼と木々が生い茂った薄暗い中で、見た感じはモップか箒の先を小さくしたようなものが道端に生えている。
腰を下ろして眺めても、薄暗いのでどこがどうなっているのか、よくわからない。
以前自然教育園で遠目に見たことがあるし、楽 さんや多摩NTの住人 さんの写真を見たこともあるので、サイハイランだということはわかるが、これはいったいどこがどうなっているんだ、というのが素朴な印象だった。
写真は明るく写っているが、そのように編集したからであって、現場ではシャッターを押したあとに液晶で見てもごちゃごちゃして何が何だかわからなかった。

滅多に撮れないと思うから、記事にしようとしてネットを検索し、サイハイランの記事を読んだが、
「偽球茎」って何? から始まって、「側花弁」とか「唇弁」とか、なんとなくしかわからない用語が続く。
そもそも写真のどれが「萼片」なのか?
ここで私は気が付いた。
そもそもラン科の植物の花の基本を私は勉強したことがない、のである。

なるほど、写真を見ていると横から見た感じは庭のシランの花と似ているが、シランはラン科で、単に庭にあるから見慣れていて、花の各部がそれぞれ何なのか、勉強したことがない。
ネジバナも、花が付く様子の捩れをおもしろがっても、ひとつひとつの花に着目して調べたことがない。
シュンランは「見つけた見つけた」と喜んで写真を載せっぱなし。
こんなことでよいのか! と大いに反省しているところだ。
上に書いたことは、キノコとか苔とかについても同様で、面倒だからとまだ勉強していない。
そのうちに…、なんて思っていると、年齢の問題もあり、詳しく知らないままで一生を終えかねないではないか。

今回はラン科の植物について、とりあえず「唇弁」「側花弁」「背萼片」「側萼片」「蕊柱」(ずいちゅう)などの用語を憶えた。
基本からしっかり学習しよう、としているところである。

余談だが、以上はたまたま植物の話であって、興味はあるのに「面倒だからと後回し」にして勉強していないことは多々ある。「詳しく知らないままで一生を終える」のが嫌であれば、まだ頭がクリアであるうちにもっと努力しなければいけないと、今回は大いに反省した。
【シチダンカ】(七段花)

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.05.24
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ヤマアジサイの変種で六甲山の特産種。シーボルトの「日本植物誌」に採録されていたのですが、長い間見つからないでいました。
昭和34年、神戸六甲山小学校の職員さんが六甲山中で発見して採取し、いまでは各地で庭園などに植えられ、栽培されています。
なかなか気難しくて、きれいに咲く年と咲かない年などがあり、手こずっております。

【裏庭の白いアジサイ】

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.05.27
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.05.29
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM
家の裏がこんなふうになっていたとは、かみさんに教えられるまで気がつかないでいました。
簡単には足を踏み込めない状態で、広角レンズを使わないと全体が写りません。
【青いアジサイ】

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.06.04
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.06.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
【ガクアジサイ】

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.06.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM
これもアジサイが大きくなりすぎて、広角レンズを使用。

撮影場所:自宅庭
撮影日:2019.06.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
100mmマクロ使用です。
青いアジサイとガクアジサイは、昨年私が剪定を担当。
ガクアジサイは大きくなりすぎるので、2節下まで深く剪定しましたが、まん中当たり手が届きにくく、甘かったのか、てっぺんが膨らんでしまいました。
青いアジサイは、年々株は大きく、花は小さくなっていたので、太い枝を根元近くから大胆に剪定。
花の大きさは復活しました。
アジサイは種類によって剪定の仕方が違います。ほかにも庭にはアナベルがありますが、アナベルの剪定が一番簡単。剪定は急がなくても大丈夫。
ふつうのアジサイとガクアジサイは、そろそろ剪定を始める時期にさしかかっています。花が終わったら即剪定です。

撮影場所:横浜市こども植物園
撮影日:2019.06.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ムクロジ(無患子)は果皮がサポニンを含み、石鹸代わりに使われるとか、種子は羽根突きの羽根の頭に使われるとか、話題に事欠かないし、深大寺などでは秋の黄葉も美しい。
しかし、神社などで見られるムクロジの樹高は15m〜20m にもなる大木で、花の観察となると容易ではない。
6月19日の横浜市こども植物園では、ムクロジの枝が大きく垂れていて、花穂を撮影する絶好のチャンス。
ただ、太陽の光線がとても強く、全体が緑と黄色と白のグラデーションとなる花穂は、肉眼で見てもごちゃごちゃして、雄花の雄しべくらいしか判別できない。
仕方がないから、「まあこんな程度」といい加減な絞りとフォーカスで30枚ほど撮影した。
上の写真の花穂はつぼみばかりだが、下の写真の花穂では数多くの花が開いている。


なんとかなるもので、あとからPCの画面で見てみると、雄花だけでなく雌花と認められる花にもフォーカスが当たっている写真がある。
Wikipedia には雌雄異株などと書かれているが、それはあきらかに間違いで、ひとつの花序の中に雄花と雌花が両方ができることから、雌雄同株であることが確認できた。
そこで今回、記事にまとめてみることにした。

雄花は雄しべがはっきりと目立ち、雄しべの先端には黄色い葯が付いている。
雌花は雄しべが退化して中途半端な形だけが残っており、柱頭の下に子房がふくらんで見えている。
わかりますよね?

最後の写真では、雄しべの花糸の毛まで確認できる。
右下方、開きかけた雌花が見えている。
これらの写真の撮影中、私の周囲ではクマバチやハナアブがしきりに飛び回り、ムクロジの花が昆虫たちから好まれていることもよくわかった。

撮影場所:横浜市西区・横浜イングリッシュガーデン
撮影日:2019.06.14
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
今晩は「横浜市イングリッシュガーデン」のアジサイ特集です。
写真だけを並べますが、ほかではほとんどというか、滅多に見られないような変わった園芸種のアジサイが並びます。びっくりするような園芸種の世界です。
装飾花の細部にもよく注意して、写真を見つめていただきたい、と思います。













横浜イングリッシュガーデンは相鉄線で横浜駅の次の平沼橋駅下車徒歩6、7分。
TVKハウジングプラザ(住宅展示場)の敷地内にあります。
バラの時季が一番ですが、アジサイにも力を入れています。
フランスなどへ行きますと、アジサイなどの園芸種は突拍子もなく派手な色のものがあります。
日本の梅雨のアジサイのあじわいなどどこへやら、です。
横浜イングリッシュガーデンは英国人好みのスタイルを基本とし、力を入れているバラもアジサイも、節度を保った日本人の好みにも合う庭園を作り上げています。

撮影場所:横浜市環境支援センター
撮影日:2019.06.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
6月19日、久しぶりに横浜市こども植物園を訪れ、隣の環境支援センターへ回った。
気になっていたギンバイカ(銀梅花)の木を確かめる。
え? まさか、もう実になっちゃったの? あとで拡大したらこれはつぼみのようだが、そうとは知らず昨年、一昨年の写真を調べた。7月の始めに撮影していた。あと10日くらいで開花のようだ。
今年は再度出掛けていく時間があるかどうかわからないので、もう強引に昨年、一昨年の写真で記事にしてしまおう、と考えた。当ブログでは初めてのギンバイカの登場だ。

撮影場所:横浜市環境支援センター
撮影日:2017.07.06
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
ちょっと話の目先を変えるけれど、
「ミルテの花」はシューマンが作曲した歌曲集で、シューマンが結婚の前日にクララに献呈した歌曲集として知られている。
これはピアノ曲が好きだからたまたま知っていることなのだが、それでも「ミルテの花」がまさかギンバイカ(銀梅花)のことだとは、結びつかなかった。
ギンバイカ(銀梅花)がハーブのマートルだとは知っていたが、英語の Myrtle が「ミルテの花 Myrthen」(ドイツ語)とは結びつかなかった。そもそも私はドイツ語の発音をよく知らないのだ。
なお、マートルは英国では古くから愛や純潔の象徴として花嫁のブーケに入れる習慣がある、という。
葉、花、果実などは香料のほか、肉料理のスパイスなどに使われるそうだ。

歌曲集「ミルテの花」の話題に戻るが、シューマンの場合、クララの無理解な父親から彼は徹底した妨害を受けていた。いつまでも結婚を許してもらえず、故意に悪い噂を流されたりもした。
そこでシューマンはとうとう裁判所に訴えた。
裁判で許可を得て、ようやくクララと一緒になることができるという喜びは、たしかに十分理解できる。
その喜びの気持ちを表現するのに、自分で作曲した歌曲集を妻に贈るというのは、いかにもロマン派のシューマンらしい。

撮影場所:横浜市環境支援センター
撮影日:2018.07.02
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
しかし、そうはいっても現代の日本社会に生きるドライな性格の私としては、シューマンの時代(18世紀)の社会生活はどうにも理解しがたい。クララの父親の仕打ちも、シューマン自身の反応も、ことさら大袈裟に感情を高ぶらせ、あまりにも感情過多だ、と感じてしまう。
そのせいだろうか。
私はバロックからブラームス近辺までの音楽はおおよそ万遍なく楽しめるが、シューマン以降のロマン派となると、どうも楽しめない曲が多くなってくる。
あまりにも感情的な、思い入れ過多のロマン派音楽表現には、どうにも感情移入がむずかしいと感じてしまう。
その後19世紀末から20世紀にかけてドビュッシーやサティ、ストラビンスキーらが登場したあとは、また私には聴きやすい音楽表現が増えて、楽しんで聴くことができるのだが…。

撮影場所:横浜市戸塚区・俣野別邸
撮影日:2019.06.18
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM(ワイドな景色に使用)
EF100mm f/2.8L Macro IS USM(その他の写真)
「俣野別邸訪問記2」をお届けする。これが最終回。
以下に写真を並べていくが、林の中を歩いて行くと、たとえばホトトギスなど秋になればきれいだろうなと思わせる植物も目について、四季折々に楽しめそうな庭園だった。


マツモトセンノウ。



シロタエギクの仲間かな。



アーティチョークとか、バショウとか、まったく予期しないような植物も出てきて驚かされた。

枚数が多くなりすぎるので写真は省略するが、ラムズイヤーとかラミウムの群生とか、洋風の植物も目に付いた。
以前この別邸を使っていた方たちの趣味なのかも知れない。和洋折衷の屋敷の庭らしい感じがした。

撮影場所:横浜市戸塚区・俣野別邸
撮影日:2019.06.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM(ワイドな景色に使用)
EF100mm f/2.8L Macro IS USM(その他の写真)
俣野別邸正面玄関から向かって右側は見晴らしがよい。河岸段丘の上に位置しているからで、急な崖に設置された、しっかりした階段を下っていくと、周囲には数多くのアジサイが植えられている。


野趣溢れる光景が広がっているが、アジサイはよく手入れされている。
鎌倉のアジサイで有名な寺などを訪れると、剪定が下手くそなため伸びきった先に花房がついて垂れ下がっているだらしのないアジサイがたくさん見られる。
俣野別邸のアジサイにはそんなみっともないアジサイはない。

周囲を巨木に囲まれ、見えている藪は深く、人の手が入っていないが、通路際のアジサイはしっかりと剪定されて、美しい。
そんな中に、ビヨウヤナギ、ヒメヒオウギスイセン、シモツケなどが色を添えている。


正門を入ったときは大勢の人たちと一緒だった。
しかし、庭園巡りを始めるとあまりお客さんと出会うことがない。
庭園が広いためだろう。




アナベルもよいが、背景のガクアジサイもよく咲いている。
河岸段丘の下側の庭園はとても広くて、まだアジサイの区画をぬけていない。
深い林の奥へ入っていくと、ちょっとした空間にベンチが置かれていたり、よく工夫されている。アジサイ庭園を過ぎると、芝生が広がって様子が変わってくるのだが、そこはまた「俣野別邸 庭園訪問記2」で紹介したい。