
撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2018.07.13
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
昨日のアキカラマツに続いて、夏の「立ち姿を撮りにくいシリーズ」第二弾、タカトウダイ(高燈台)。
タカトウダイも横浜では舞岡公園へ行けば見られるけれど、自然教育園のように池を背景にできないので、美しい立ち姿を写真にとどめられません。
トウダイグサの仲間なので、近寄って上から眺めるとおもしろい花ですが、すっくと背が高く、杯状花序になっている美しさを楽しむには、こんなふうに撮れる位置を捜すしかないようです。
真夏の暑苦しいときですが、こんな写真を撮っているときは我を忘れて集中しています。
汗だくではありますが、私にとっては楽しい時間です。
湿地などに生えるトウダイグサ科トウダイグサ属に属する多年草です。

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2018.07.26
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
この植物を憶えたのは自宅近隣の根岸外人墓地でしたが、管理人が交替してからは野草は丸刈り。
夏にいつ行ってもアキカラマツを楽しめるのは横浜市戸塚区の舞岡公園です。
葉の様子がきれいなので好き! なのですが、花の様子もなかなかよい。ただしモデルとシチュエーションがよほど整わないと、撮影はむずかしく、いつも失敗ばかり。
今回の写真は白金台の国立科学博物館附属自然教育園です。
この背景で、これだけ背が高く姿のよいアキカラマツを撮れるなんてラッキー! でした。
キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草です。
【カワラナデシコ】(河原撫子)

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2018.07.13
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
「ナデシコ」という名前はよく聞くから、種類がたくさんあるのか、と思っていたら、ナデシコ属の日本の野生種は案外と少ないらしい。
さらには、一般に「ナデシコ」と言ったら、それは「カワラナデシコ」のことだそうだ。

【ハマナデシコ】(浜撫子)

撮影場所:自宅庭
撮影日:2008年7月
撮影機器:Olympus E510
レンズ:12--60mm 詳細不明
最近どこかへ消えてしまってあまり見ないが、わが家には「ハマナデシコ」がよく出てくる。
根岸はもともと埋め立て地で海が近かったから、その名残だろうか。
なお、色や花の形がハマナデシコと少し違う、とおっしゃる方もいらっしゃると思う。
しかし、この花の付き方、艶のある葉の様子からハマナデシコだと判定した。
別のこういう名称がある、という場合は、教えていただきたい。変種なのかも知れない。
ナデシコの仲間の園芸種は多いらしい。こまかな園芸種はとても憶えきれないので、園芸の世界では「ダイアンサス」と呼べばそれはナデシコの仲間のことだ、という。
ナデシコ属の学名が「Dianthus」だからだ。セキチク、ヒメナデシコなどはダイアンサスなのである。上の花も「ハマナデシコ」でなくても「ダイアンサス」には違いないのだ。
ただし、例外はカーネーションで、これは一般によく知られている園芸種だから、カーネーションはカーネーションで例外だそうである。
「園芸種のことなんて憶えられるか」とおっしゃる方もいるだろう。
しかし、園芸家が広めたこのような「通称」はじつは学名の属を表す名称そのものであり、園芸種名を憶えることは〇〇科△△属の△△を憶えることと同じであり、ある植物がどういう属に属しているかを知ることに通じるのである。
【ムシトリナデシコ】(虫取り撫子)

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.06.24
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
なお、参考に記載しておくと、「ムシトリナデシコ」はヨーロッパ原産だが「ダイアンサス」(ナデシコ属の花)ではない。ナデシコ科であってもシレネ属の花である。
ムシトリナデシコは江戸時代に観賞用として移入されたものだそうだが、和名は江戸時代からの伝統を重視して名付けられており、属名とは無関係なのだ。

撮影場所:横浜市環境支援センター
撮影日:2018.07.25
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
なかなかこの写真のように撮れる実が見つかりませんでした。

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2018.07.13
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
ウバユリは昨年、一昨年と横浜市こども植物園で見てきた。
「ああ、こんな花、こんな花後の姿」とわかったつもりでいたが、今年白金台の自然教育園で開花したのを見て驚いた。
こども植物園の薄暗い林の中の群生と違い、全体のサイズが大きく、間近で開花の様子を眺めると圧倒されるような存在感がある。

間近まで近寄って花を横から見ると、花は付け根まで深く裂けていて、その様子が異質な生物の口を横から覗き込んでいるような、怖い感じがする。

その連想を拡げていくと、実が口を開いた様子はまるで映画「エイリアン」に出てくるエイリアンの口だ。
自然教育園で間近で見られることがわかったから、今年は秋以降、実の写真をしっかりと撮っておきたい、と思う。

花に圧倒されて葉の写真を撮っていないのだが、ウバユリはユリ科でもユリ属ではなくウバユリ属ということで、下のほうに開いた葉は、ユリの仲間とはまったく違い、ハートのような形をしている。
Wikipediaによれば「花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられた」という。


撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.07.21
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
7月11日にナデシコ科センノウ属の花として、ガンピセンノウ、マツモトセンノウ、フシグロセンノウを紹介した。
かつて京都嵯峨にあった仙翁寺(せんのうじ)で栽培されていたから「センノウ」(仙翁)という、と名前の由来を書いたが、それでは、単に「センノウ」という名の花はあるのだろうか。
下記がその「センノウ」だ。
なお、園芸店などで「センノウゲ(仙翁花)」として販売しているものはこの「センノウ」と同じで、植物学上の和名としては「センノウ」でよいらしい。
鎌倉時代の末から室町時代の初めごろ、中国から渡来した多年草だという。日本で現在栽培されているセンノウは種ができないので、挿し木か株分けで増やさねばならないそうだ。

当ブログへときどきいらしてくださる「自然を尋ねる人」さんのお宅ではセンノウの仲間を集めていたことがあり、いまでもセンノウ(センノウゲ)、マツモトセンノウ、フシグロセンノウ、オグラセンノウなどが咲いていて、ご本人のブログ「自然を尋ねる人」で写真を見ることができる。
なお、センノウ属の仲間だけれど、種類がよくわからないときは、「リクニス」という洋名が便利なようだ。
「楽天市場」などの通販ページを「リクニス」で検索すると、たとえば「スイセンノウ」だとか、センノウ属の仲間のイメージを大掴みにできるので便利だ。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.07.21
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
カノコユリ(鹿の子百合)が自生するのは四国南部、九州南部から台湾、中国南東部だそうだが、古くから栽培もされているそうだ。
写真は小石川植物園の売店横、薬園保存園の入り口付近で撮影した。
あまりにも美しいので、「園芸種だろう」と思われる方がいらっしゃるかも知れないが、本来は野生種である。

Wikipedia によれば、シーボルトが球根を日本から持ちだしたので、ヨーロッパで知られるようになった初めての日本のユリだそうだ。
「鹿の子百合」という名の由来は、日本の伝統的な模様として知られている「鹿の子」(鹿の背中のまだら模様)から来ている。
【伝統的な文様について】
ついでだが、伝統的な模様については、いくつかは憶えておきたいものだ。
たとえば、この「鹿子」(かのこ)とか「青海波」(せいがいは)とか…。「青海波」はツツジの名前にもなっている。花に因んだところでは「梅鉢文様」など。動物では「亀甲」(きっこう)、「鱗(うろこ)模様」もよく知られている。
《参考:モチツツジ「青海波」》

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2018.04.13
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
《参考例:鎌倉・荏柄天神社の梅鉢紋 の例》

撮影場所:鎌倉・荏柄天神社
撮影日:2016.02.10
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM