
撮影場所:横浜市こども植物園
撮影日:2017.08.29
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
ジュズダマ(数珠玉)は水辺に生育する大型のイネ科の植物で、ブログを始めた頃に舞岡公園の水田脇で見つけたが、それ以来、間近で観察することはできないでいた。
8月29日、横浜市こども植物園の2個所で見つけ、とくに、同園では一番低い位置の土地には数本が生えていたので、これはチャンスと間近から撮影した。

花の構造がいかにもややこしそうに見える。
どの部分が何なのか、事前に勉強はしていなかった。ただ闇雲に撮影して、あとから調べて書いている。
丸い実のようなものが見える。
正しくは果実ではなく、苞葉の莢が堅くなっているのだ、そうだ。
雄花は小穂から葯がこぼれているのでそれと察しが付くだろう。
左側の、丸い実のような「苞葉の莢」と、雄花の小穂のあいだに、「歯間ブラシの先」(白っぽいグレーでその後に茶色に変色)のようなものが付いている。
これが雌花の柱頭だ。
雌花の本体は丸く固まった苞葉の莢が包んでいる。これがやがて黒色に丸く堅くなって、黒く堅くなった苞葉の莢ごと脱落するらしい。その頃には中のほうに果実ができている。

この写真でも、中央の雄花の小穂の付け根の近く、丸い実のような「苞葉の莢」の先に、雌花の柱頭が飛び出しているのがはっきりとわかる。
繰り返すが、「汚れた歯間ブラシの先」みたいなのが雌花の柱頭だ。

Wikipedia では、「葉鞘から顔を出した花茎の先端に丸い雌花がつき、その先から雄花の束がのびる」と表現しているが、雌花は丸く堅くなった苞葉の莢に包まれていて、柱頭が先端からはみ出しているのである。
Wikipedia によれば、「イネ科植物の花は、花序が短縮して重なり合った鱗片の間に花が収まる小穂という形になる。その構造はイネ科に含まれる属によって様々であり、同じような鱗片の列に同型の花が入るような単純なものから、花数が減少したり、花が退化して鱗片だけが残ったり、まれに雄花と雌花が分化したりと多様であるが、ジュズダマの花序は、中でも特に変わったもののひとつである」そうだ。

最後は雄花が束になった穂の写真で締めくくろう。
いずれ、実についてフォローしたいが、「苞葉の莢」が黒く堅くなって落ちたとき、それを解体して中を調べないと実のことはわからないらしい。
今回はとりあえず、ここまでとしたい。
なお、日本代表のワールドカップ出場が決定し、すがすがしい気持ちでブログを更新することができました。
若い選手たちの活躍が嬉しいです。
【東南向き花壇の横の白いフヨウ】

撮影場所:自宅庭
撮影日:2017.07.02
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
フヨウは庭の3個所にあります。
白いフヨウは東南向き花壇付近
ピンクのフヨウは南側道路際 と 南側擁壁手前です。
剪定するときは、ほとんど根元からばっさりと伐るのですが、それでも晩春には伸びてきて、バラなどに陽射しが当たらなくなるので、さらに邪魔な枝を伐ってしまいます。
さすがに花のピークが遅くなり、今ごろになって花が咲きはじめています。
秋バラの頃には、またかなり伐らなくてはなりません。

【南側道路際】

敷地の一部に東京電力の電信柱が立っています。
その根元を隠すように、ビンクのフヨウが繁っています。


【南側擁壁手前】

花数が多いですが、花は毎朝自動更新です。
前日の花は丸く萎れて地面に落ちます。
ほとんど根元近くでの剪定と、8月末頃のこの大きさ、毎日咲かせる花の数を考えると、
たいへんな生命力です。



撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.08.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ツヅラフジ科のアオツヅラフジはいろいろと役に立つ植物らしい。
・蔓(つる)を編んで葛籠(つづら)を作るのに使われた。
・生薬 木防已(もくぼうい)はアオツヅラフジの根とツルをとって輪切りにしたもの。これを煎じて服用すると、むくみのときの利尿薬として薬効がある、という。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.07.08
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
葉のかたちは、変化があるようなので、私の写真だけを参考になさらない方がよい、と思う。

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.08.09
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
実は青黒く熟すらしい。蔓(つる)も最後は紫黒色に変わっていくそうだ。

花は萼片と花弁が白で、花心の部分が黄色っぽく見えるが、全体が陽光を反射して光り、カメラを向けてもさっぱり焦点が合わない。小さいし、肉眼では眩しくて細部がよくわからない。
8月9日には10枚以上撮影してみたが全滅だった。
1枚くらいはなんとか加工して花のかたちがわかるようにしよう、と努力した。思い切り暗くした上でコントラストを上げた。だから背景は黒く落ちている。その結果が上の写真だが、見ればどうみても雌花だ。
調べて見ると雌雄異株だという。雄株はきっと隣りに植えられていたのだろうが、雄花を見逃してしまったようだ。
雌花の構造は、小さい萼片3枚、大きい萼片3枚、もっと小さい花弁で先が2裂している花弁が6枚。
雌花は柱頭は6裂、子房も6つに分かれていて、写真ではもっともレンズに近いほうに、花弁と萼を落としてこれから実になろうとしている子房が突き出て見えている。焦点は花に合っているので、子房はボケて見えている。
〈参考〉ツヅラフジ

撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.07.08
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
ツヅラフジ科には当然のことながらツヅラフジがある。小石川植物園ではアオツヅラフジの隣りだ。
ところがツヅラフジはさっぱり蔓を伸ばしていない。地面を這うこともある、というが、確かにそんなふうにも見えた。
一般にツヅラフジのほうが葉が大きいそうだ。花は咲かなかったのか、見逃したのかわからないが、実も見えない。
ツヅラフジについては、もう1年、継続観察していくことにしよう。

記事を終わりにしようかと思ったら、雄花の写真が出てきた。
なんとか雄花だと判別できる程度の写真だ。
今晩の記事は全般に画質が悪いが、炎天下で照り返しが強く、小さな白い花はたいへん撮りにくかった。
実が熟すのをフォローするつもりだが、花の写真は来年また撮り直すしかない。
◎ 本記事は昨晩の「コバノカモメヅル」のつづき です。

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2017.08.18
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
前回の「コバノカモメヅル」の記事に続いて、同じような白花の写真を掲載したのが本日の記事だ。
・コバノカモメヅルの変種で白い花を咲かせるのがアズマカモメヅル
・コバノカモメヅルがコバノ(小葉の)と頭に付くのは、仲間のシロバナカモメヅルより葉が小さいから
など、いろいろな情報があって、どれが正しいのかよくわからない。

さらに「ネットに出回っている写真」には、下記の2種類がある。
1. 花弁も副花冠もすべて薄い黄色ないし白の花
2. 副花冠のみ暗赤褐色で、それ以外は白の花
私が自然教育園で見つけたのはコバノカモメヅルと隣り合って咲いていた 1 のほうの花だ。
写真の花はアズマカモメヅルなのか、それともシロバナカモメヅルなのか、よくわからないままである。
シロバナカモメヅルは別名オオバナカモメヅルだとして、葉も花も大型である、という情報もある。
私が撮影したときは、多少花が大きく感じたものの、いまとなってははっきりとは言いにくい。
また、コバノカモメヅルの葉の大きさを見ていると、よく成長したものとそうでないものと、ひとつの植物内でかなり違うように感じるので、大きいとか小さいとか言ってみても、あまり役には立たない、とも思うのだ。

そうこうしていたところ、2010年8月25日の自然教育園のサイトに、花の「見ごろ情報」が残っているのを見つけた。
園内でコバノカモメヅルと一緒に咲いているのはアズマカモメヅルだとしている。
そういうことなら、ここの掲げた写真の花は「アズマカモメヅル」ということにしておこう。
ガガイモ科(APG植物分類体系ではキョウチクトウ科カガイモ属)のつる草です。
【舞岡公園のコバノカモメヅル】(2017.07.07)

撮影場所:横浜市・舞岡公園
撮影日:2017.07.07
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ


カラタチの枝に絡みついています。
【自然教育園のコバノカモメヅル】(2017.08.18)

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2017.08.18
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ


【花の構造など】

ガガイモ科(APG植物分類体系ではキョウチクトウ科カガイモ属)の特徴である雄しべと雌しべが一緒になった蕊柱(ずいちゅう)とはこれのことか、と撮影した写真を眺めるのだが、小さすぎて、見やすいとは言いがたい。もう少し明るければよかったが、そもそも藪の中で他の植物に絡まって成長するつる草であり、撮りにくいところで育つのだから仕方ないかも知れない。
〈参考〉カガイモの花(舞岡公園 2017.07.29)

「野草の名前[夏]」文庫版をめくると、セグロカモメの絵が書いてあり、目の周りが赤い、と注記があり、花の蕊柱を取り囲む副花冠(白い蕊柱を囲んでいる赤く盛り上がっている部分)が濃暗紫褐色であるのと、カモメの眼の周りが赤いのとが似ているから、カモメヅルと名付けられたそうだ。
さらにコバノ(小葉の)と上に付くのは、仲間のシロバナカモメヅルより葉が小さいからだそうだ。
困った!
それではやはり、シロバナカモメヅルという品種があるらしい。単にコバノカモメヅルの変種で白い花を咲かせるのがアズマカモメヅル、ということだけではないらしい。
さて、次回は自然教育園で見つけた白花の写真を載せたい、と思う。
アズマカモメヅルなのか、シロバナカモメヅルなのか、私は結論を出せないでいる。

撮影場所:白金台・自然教育園
撮影日:2017.08.18
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
座り込んでレンズを覗いたとき、「ははあ、これがミズタマソウか」と思った。
白と緑のコントラストで美しい。
「和名のミズタマソウは、「水玉草」の意で、白い毛の生えた球形の子房を「霧がかかった水玉」に見立てた」(Wikipedia)というが、慶應病院の帰りで時刻は11時をまわっていた。朝露もほとんど渇いてしまっていて、水玉はほとんど見られない。

朝、病院の予約時間を気にしてバタバタして出てきたら、アングル・ファインダーを忘れてしまい、花と実の双方にフォーカスを合わせる微妙な調整ができない。
数多くシャッターを切ったが、使える写真はごくわずかとなった。

来年の8月に出直すしかない。そのときはアングル・ファインダーを忘れないことと、できれば「霧吹き」を持参しよう(笑)
自然教育園では他の植物と混在して案外と数多く見られた。
萼、花弁、雄しべがどれも2つずつというのが、とても特徴的だ。
いまひとつ写真が冴えないのは、上のような事情のためだ。
葉も含めた全体の立ち姿の写真をお見せできないのが残念である。

撮影場所:慶應病院
撮影日:2017.08.18
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下2枚も同じ
慶應病院のイイギリは何度か紹介していますが、iPhone で撮影したものが多いはずです。
この日は帰りに自然教育園へ寄るつもりで、重いカメラと替えレンズまで、満員電車に持ち込みました。
赤くなる前の状態の写真撮影は初めてではないか、と思います。


〈参考〉イイギリの雌花(自然教育園 2017.05.12)

この花は自然教育園で撮影しました。
〈参考〉赤くなった実(慶應病院 2015.12.18)

同じ慶應病院で2年前の12月に撮影しました。
iPhone での撮影は色が強調されてやや不自然です。やはり一眼レフで撮りたいところですが、いつでも持ち歩いているスマホでの撮影は機動性があり、便利です。
今年の夏初めて見つけて撮影した植物もたくさんあるのですが、いろいろと手を広げているので忙しくて手一杯。
あまり変わり映えせず、申し訳ありません。