
撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.04.23
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下同じ
小石川植物園へ行くと、園内のただひとつの売店兼食堂で、いつもスマホと鉛筆を持って考え込んでいる方がいらっしゃる。毎日のように通われて、園内の新しく咲いた花の写真を撮り、Facebook に載せるのだが、必ず一句添えると決めていらして、その句に悩んでいるというわけだ。
私は必ず声を掛けて、新しく咲いたお奨めの花の情報を教えていただいている。
初めて咲いたソメイヨシノ、カタクリ、胡蝶侘助などの情報をこれまでいただいたが、この日(4月23日)はイヌザクラだ。
入り口に近い大木なのだが、周囲をやはり大木が囲んでいて、木の下のほうまで入っていかないとなかなか気が付かない。見逃していた私は大助かりである。

さて、これでもバラ科サクラ属(ウワミズザクラ属)だ。ぱっと見た目はとてもサクラの仲間だとは思えない。
近い仲間ではウワミズザクラのほうがよく知られ、好まれているようだ。

自分の撮影した写真を点検していて妙な違和感があるのは、花弁が落ちたり、反り返ったりしている花もかなりあるのに、雄しべはぴんぴんしてツンと伸びているからだろう。

調べてみると、バクチノキ、セイヨウバクチノキ、リンボクなどが、かなり紛らわしい様子の花を咲かせるらしい。このうち、セイヨウバクチノキは同じ小石川植物園の深い林の中で見つけた。
セイヨウバクチノキの花はまた後日紹介したい。
追記(18:30):サクラはサクラ属ひとつのみとする考え方と、
昨日のニワザクラなどニワウメ属やウワミズザクラ属など、
数多くの亜属をすべて1属とする考え方が併存するようです。
後者の考え方に従えば、イヌザクラはウワミズザクラ属になります。
(多摩NTの住人さんからご指摘があったので…)