「エドヒガン X オオシマザクラ」の交配種 について

2017.04.06(21:15)

【ヨウコウ(陽光)】

170329 小石川植物園 陽光アップ再録

 撮影場所:新宿御苑
 撮影日:2017.03.29
 撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
 レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 

 「ヨウコウ(陽光)」というサクラを4月3日の記事で紹介し、愛媛県の高岡正明氏が「アマギヨシノ X カンヒザクラ」の交配によりつくった品種だ、と書いた。

【アマギヨシノ(天城吉野)】

170404 小石川植物園 アマギヨシノアップ

 撮影場所:小石川植物園
 撮影日:2017.04.04
 撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
 レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM すぐ下の写真も同じ

 では「アマギヨシノ(天城吉野)」とはどんなサクラなのか?」と誰だって疑問に思う。
 上の写真は小石川植物園で4月4日に撮影した「アマギヨシノ(天城吉野)」のアップだ。
 下に 枝の様子を撮した写真も載せよう。


170404 小石川植物園 アマギヨシノ枝

 「アマギヨシノ(天城吉野)」は三島市の国立遺伝学研究所で竹中要氏が「エドヒガン X オオシマザクラ」の交配を行って得た品種である。

 そうなると、「オオシマザクラ(大島桜)」と「エドヒガン(江戸彼岸)」に写真も掲載すべきだろう。

【オオシマザクラ と エドヒガン】

160405 自宅庭 オオシマザクラアップ再録

 撮影場所:自宅前
 撮影日:2016.04.05
 撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
 レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM

 上が「オオシマザクラ(大島桜)」、下が「エドヒガン(江戸彼岸)」だ。


170495 根岸森林公園 エドヒガン

 撮影場所:根岸森林公園
 撮影日:2017.04.05
 撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
 レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM

 江戸彼岸は植えられたばかりの若木なので、大きく生育した木では少し様子が違うかも知れないが。

 さて、ここで「待てよ…」と思うのがふつうだろう。あの「ソメイヨシノ(染井吉野)」は「オオシマザクラ X エドヒガン」の交配でできたのではなかったっけ ? と。


【ソメイヨシノ】

170403 イングリッシュガーデン ソメイヨシノ

 撮影場所:横浜イングリッシュガーデン
 撮影日:2017.04.03
 撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
 レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM

 ソメイヨシノについては、いろいろな説はあるらしいが、「エドヒガン X オオシマザクラ」の雑種説が有力だという。


【エドヒガン X オオシマザクラ の交配 について調べたこと】

 私が小石川植物園で4月4日に撮影した写真で見られるように「アマギヨシノ(天城吉野)」は「ソメイヨシノ(染井吉野)」と比較するとかなり白い。色はほとんど「オオシマザクラ(大島桜)」そのものだが、葉が展開するよりも先に花が咲くので、「オオシマザクラ(大島桜)」の特徴である緑色の葉がほとんど(わずかしか)見えない。
 山と渓谷社の『日本の桜』を読んでみると、「エドヒガン X オオシマザクラ」の交配種として「アマギヨシノ(天城吉野)」のほかにも「イズヨシノ(伊豆吉野)」「フナバラヨシノ(船原吉野)」「ミカドヨシノ(御帝吉野)」などの写真が掲載されている。花の大きさは写真では把握しにくいが、見た目はオオシマザクラにかなり似ている。ただし緑の葉はちらっと見える程度で、オオシマザクラよりもずっと少ない。

 さて「ソメイヨシノ(染井吉野)」だが、Wikipedia によれば「エドヒガンとオオシマザクラが交雑して生まれた雑種のサクラの中から特徴のある特定の一本を選び抜いて接ぎ木で増やしていったクローンである」という主旨のことが書かれている。
 この点は「エドヒガン X オオシマザクラ」の交配種である「アマギヨシノ(天城吉野)」ほかの「○○吉野」というサクラが、いずれもかなりの白さであることから、そうでもしなければ、ソメイヨシノの微妙な色合い(白っぽいけれどもほのかな桜色に色付いている)のサクラが全国的に広がることはほとんど不可能だったのだろう、と推測できる。

 「ソメイヨシノ(染井吉野)」は「エドヒガン(江戸彼岸)」から「葉の展開よりも先に花が咲く性質」を受け継ぎ、「オオシマザクラ(大島桜)」からは、「適度な白さ」や「すっきりした幅広の花弁のかたち」を引き継いだのだが、「エドヒガン X オオシマザクラ」を交配しても、じつはなかなかソメイヨシノのような色のサクラは生まれず、アマギヨシノほかの真っ白に近い色のサクラが生まれるのが一般的だ、ということなのだろう。

〈注〉本稿では「○ X △」の右左の区別 ないし「どちらが父でどちらが母か」ということまでは配慮せずに書いております。いずれ、そこまで突き詰めていきたい、とは思いますが。

2017年04月06日

  1. 「エドヒガン X オオシマザクラ」の交配種 について(04/06)