
撮影場所:小石川植物園
撮影日:2017.03.19
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レンズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
山と渓谷社の『日本の桜』によると、「チョウジザクラは東北地方の太平洋側の低山地に点々と分布し、続いて関東地方の北部と西部から中部地方にかけての山地に多い」とされている。
写真のように姿はぱっとしない。
横から見ると丁字形、英語で言うならT字形なので「丁字桜」というくらいで、小型であるし、Wikipedia には「観賞用の価値が低いために、植えられることは稀である」と書かれている。

ところが、サクラの研究家にとっては大切なサクラらしい。
『日本の桜』ではサクラ全体を、カンヒザクラ群、エドヒガン群、ヤマザクラ群、マメザクラ群、チョウジザクラ群、シナミザクラ群、ミヤマザクラ群、及び雑種と分類しているが、つまりチョウジザクラは大分類の群のひとつに数えられているのだ。
いろいろな種類のサクラと雑種を作りやすい性質があるので、研究・観察の対象とされ、小石川植物園にも植えられたのだろう。

写真のサクラは小石川植物園の小さく区分けされた中に植えられた低木で、あまり健康そうには見えなかった。日光植物園のチョウジザクラの写真を『日本の桜』で見ているが、葉とともに展開していて、もっときれいな印象だ。

当ブログでは昨年から、サクラの品種を多数観察してその写真を掲載しよう、ということで運営してきた。
今年もすでに、寒桜、寒緋桜、河津桜、オカメ、大寒桜、クルサル、ソメイヨシノ、豆桜の交配種、寒咲き大島、山桜、枝垂桜、小彼岸と記事にしてきたが、上の分類で言えばカンヒザクラ群が多い。
本日の記事のチョウジザクラは新しい挑戦であり、ほかにもシナミザクラ群から「コブクサクラ(小福桜)」を準備中である。
注:この記事の前に、ちょっとめずらしい「コゴメイヌノフグリ」の記事があります。