撮影場所:横浜市こども植物園
撮影日:2016.10.12 以下同じ
「多摩ニュータウン植物記 Part4」にヌルデの果実が紹介されていたので捜してみたが、さっぱり見つからない代わりに妙なものを見つけてしまった。
調べてみると、これは五倍子(ごばいし)といい、ヌルデの葉に、ヌルデシロアブラムシが寄生し、その刺激によって葉の上に生成した嚢状虫嬰、すなわち虫こぶだという。虫の感染刺激と植物側の防御作用の結果、形成されたものだそうだ。
つまり虫の増殖を防ぐために植物が多量のタンニンを分泌してできたもので、これを剥くと中には黒いアブラムシが多数いるらしい。日本人はこれをお歯黒や白髪染めなどに利用してきたという。
なお、五倍子は単に「フシ」とも読むらしい。「木五倍子」と書けば、春先に黄色い花がぶら下がって咲くキブシのことだそうだ。
ところで、このヌルデの木、一部の大枝は上のようになっていて、ほかの枝では下のような様子。
何か木に異変が起きているのだろうか。上のような有り様では、紅葉は楽しめないだろう。
ヌルデはウルシ科ヌルデ属の落葉高木。
あれ? あのぶら下がっているのがヌルデの実だろうか。高すぎて、しかも逆光で、確認はむずかしい。
《追記訂正》 2016.11.03
最後の枝の写真は「ハゼノキ」であることが確認できました。
ヌルデは、暖かいところでは紅葉せずに葉が枯れてしまうようです。
2016年10月14日
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