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驚きの明治工藝 〜 自在龍など 2016.09.10 -- 1

2016.09.10(18:45)

160909 芸大美術館 自在龍1

 撮影場所:上野・東京藝術大学大学美術館
 撮影日:2016.09.09 以下同じ
 撮影機器:内部のみ iPhone(美術館外は CANON EOS5D MarkⅢ)

 幕末から明治にかけて、日本は海外へ工芸品を輸出し、外貨を稼ぐことに力を入れ、江戸時代に培った技術に磨きをかけて、見る人をあっと驚かせるような、きわめて精緻で写実的な工芸品の数々を創り出しました。
 2009年の秋に横浜美術館で開催された「大開港展」で、私はそれらの工芸品を目にして日本の工芸技術のずば抜けた水準の高さを知り、それ以来ずっと興味を抱いてきました。
 神奈川県立博物館では宮川香山の精緻な陶器作品が数点展示されていて驚かされておりましたが、本年2〜4月にサントリー美術館で宮川香山展が開催され、ついに宮川香山の業績の全体像を掴むこともできました。
 そして、今回、東京藝術大学大学美術館の「驚きの明治工藝」展です。


160909 芸大美術館 驚きの明治工芸看板

 今回の展示品は、明治期の工芸品に魅せられた一人の台湾人 宋倍安氏が蒐集したコレクションからのもので、江戸時代後期から昭和初期までの 彫刻、金工、陶芸、染織品などの工芸品が並べられていました。
 いままで私が見てきた数々の作品とは、一点も被っていないので、こういう工芸品もあったのか、と新鮮でした。


160909 芸大美術館 入り口

 漆工、螺鈿、七宝、染織など、驚き呆れるほど精緻な工芸品の数々が並んでおり、眼鏡をわざわざ老眼鏡にかけ替えてから眺めるなどしましたが、つまりは近くに寄って慎重なマクロ撮影を試みない限り、それらの素晴らしさを伝えることはできません。
 いくら写真撮影自由といっても、ほかの鑑賞者の迷惑になるようなことは控えねばならないので、ここで今回写真を並べたのは、比較的大型の金工美術品です。
 とくに、鉄でつくられた「自在置物」は、iPhone6 の写真でもお楽しみいただけるでしょう。


160909 芸大美術館 自在龍2

 「自在置物」のうちで最大の「自在龍」です。
 下に部品の写真があります。首や尾、足など自由に曲げられるようになっているそうです。


160909 自在動物の仕組み


160909 芸大美術館 自在蛇1

 隣にビデオがありまして、そのビデオは収納箱を開けるところから始まります。蓋をとると中に蛇がとぐろを巻いてはいっています。ビデオではそれを持ち上げて見せます。なんとここで写真を掲載した蛇は、自由自在に鎌首をもたげたり、とぐろを巻いたり、うねって這うようなポーズにしたりすることが可能なのでした。


160909 芸大美術館 自在伊勢絵蝦1


160909 芸大美術館 鋏と文盆

 盆に錆の出た鋏(はさみ)が置いてあるように見えます。
 ふと疑って、老眼鏡に変えて目を近づけますと、なんと騙されていました。盆も鋏も一体なのです。鋏は置いてあるのではなくて、盆が盛り上がっているのです。


160909 芸大美術館 煙管筒

 竹を切って磨き、塗りで仕上げた煙管筒のように見えます。
 実際の材質は紙だそうです。節の盛り上がり、竹筒の汚れまでていねいに再現されています。
 
 写真は展示品のうち、iPhoneでも撮りやすいほんの一部の品々です。
 こういう呆れるような超絶技巧の細工の工芸品をご覧になりたければ、上野の東京藝術大学大学美術館で10月30日まで開催されています。
 また、今回は宮川香山の陶芸品は比較的後期のものが数点しかありませんでしたが、宮川香山の高浮彫の作品をご覧になれる機会があるときは、是非その機会を逃さぬようお奨めいたします。


《宮川香山の高浮彫作品例》(3月4日 サントリー美術館にて撮影したもの)

20160304 宮川香山の高浮彫例

 撮影場所:サントリー美術館内 撮影を許可されたコーナー
 撮影日:2016.03.04
 撮影機器:iPhone6

2016年09月10日

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