
Woburn Abbey(ベッドフォード公爵私邸)の屋内見学を終えたあとは、Abbey 周辺の庭園の散策です。
あまりにも広く、限られた時間内に遠くへ行きすぎると戻ってこれなくなりますし、地図も持っていなかったので、どこをどう歩いたのか、まったくわかりません。
上の写真は Abbey(公爵の私邸)ではなく、何代目かの公爵が病院として建てた建物だったと記憶しています。




上は1枚目と同じ建物で、見る方向が違っているだけだと思います。




上9枚目と下10枚目は、かみさんが Olympus のコンパクト・デジカメで撮影しました。

ウォバーン・アビー庭園の写真は、あと1回つづきます。

10月15日、近鉄郡山駅から徒歩で約10分、箱本館「紺屋」を訪れました。
「箱本」とは豊臣秀長の頃から始まった自治組織のことです。
近世の都市においては、町屋敷地にかかる地子(農村の年貢に相当する)を領主権力が免除することがありました。城下町・宿場町などでは商工業振興のための町人誘致が行われ、地子免除が行われたと言うことのようです。
地子免除の特権を受けたのは十三の町で、特権を示す文書は朱印箱という箱(現物が残っている)に収め、封印して1ヶ月毎に十三町で持ち回っていました。当たり月の町を箱本と言い、治安、消化、伝馬などの問題を自分たちで協議し解決していたということです。ほかにも、藩からの通達事項の伝達、税の徴収、訴訟や株仲間の統制、南都祭礼への奉仕などの民政を担当していました。

そうした町の中に染め物(藍染め)を職業とする人たちが集まった職人町として「紺屋町」があり、豊臣秀長の時代に町ができたと見られているそうです。
江戸時代に大きく発展しましたが、明治維新後は紺屋を職業とする家が少なくなり、現在藍染めの博物館となっている「奥野家」は、紺屋の技術を現代に伝えてきたのだ、ということのようです。


写真の枚数が多くなりますが、それはやはり藍染めの色がとてもきれいで、安らぎと美しさの双方を感じるからです。


箱本の箱 付近の展示物を除いては撮影可となっていました。





余談になりますが、郡山のもうひとつの名物「金魚」に関しても多少の展示がありました。

螺鈿細工でしょうか、金魚の模様が美しい。

上は読んでみて「不気味な話だなあ」とびっくりしたものですから、写真をそのまま出しておきます。
なお、「奥野家」の一部では、藍染めの体験ができるようになっていまして、その施設の様子も撮影してありますが、枚数が多くなりすますので、それはまた次回に。

ハロウィーン・シリーズの最終回はイギリス館のハロウィーンです。
じつは、山手234番館のハロウィーンを抜かしました。「月下の夜会」というコンセプトなのですが、これがどうもよくわかりません。ハロウィーン飾りにはあまり力を入れていない様子です。
もうひとつ、山手111番館の写真もありますが、枚数も少ないし、みなさんももう飽きてこられた頃だと思います。
このシリーズ、できれば次はまたクリスマス飾りのときにお届けできればよいな、と思っております。
上の写真、2階の窓などにハロウィーン飾りが見えています。
【玄関の魔女】

魔女もハイヒールを履くのでしょうか。
【玄関ホールのハロウィーン飾り】

以降、順次紹介していきますが、イギリス館にはダイニング・ルームの設えはありませんでした。
その代わり、各部屋の小物の飾りがどれもとてもよくできていました。
【こうもりのモビール】

1階ではコンサートをやっているので、2階へ上がろうとしています。
階段には上のようなモビールが飾られていました。
【2階の小さなリビング 〜 ティー・テーブル】



ぼくはこの蜘蛛が気に入ってます。
【棚飾り】

【窓飾り】

狼と月、というのはほかの西洋館にはありませんでした。
【寝室】


化粧台の前はなかなかお洒落です。
【低空飛行の魔女に注意!】

イギリス館を出て、ふと玄関脇の植木鉢に目をやったら、これが目に入りました。
なかなか、やりますね。
本日、ようやく義父のお葬式を終えました。
明日から平常の生活に戻ります。

きょうは10月31日に撮影したわが家の周辺の「近所の秋」です。









今晩は義父のお通夜が行われています。
明日もお葬式なので、いただいたコメントへの対応はまた後日とさせていただきます。

「アフタヌーン・ティー」という言葉で Wikipedia を検索すると、「由来」の欄に
『1840年頃に第7代ベッドフォード公爵フランシス・ラッセルの夫人、アンナ・マリア( en:Anna Russell, Duchess of Bedford )によって始められたとされる。イギリスにおいてこのような慣習が始まったのは女性向けの社交の場としてと、もうひとつ、日本においては一般的に夕食時間とされる時間帯(19~21時)は、観劇やオペラ鑑賞や夜の社交などにあてられ夕食を摂るのが21時以降になるため、事前の腹ごしらえとしての意味がある』と書かれています。

じつはベッドフォード公爵については当ブログではすでに紹介済み。広大な敷地に憩う鹿の群れの写真を紹介したウォバーン・アビーは、ベッドフォード公爵の私邸です。すなわち、ウォバーン・アビーは英国のアフタヌーン・ティーの習慣の発祥の地というわけです。

上の写真をご覧ください。
看板に「Duchess' Tea Room」とあります。つまり「公爵夫人のティールーム」。
かみさんとぼくが参加したツアーでも、上の写真のティー・ルームでアフタヌーン・ティーを楽しむ時間がありました。

英国でも広大な領地と邸宅を残していくことはなかなか難しく、ナショナル・トラストによる保護に頼ることもできますが、このウォバーン・アビーは事業体として収益を追求する方法を選んだようです。
私邸を解放し、料金をとって見学させ、お客さんにアフタヌーン・ティーを提供するというのもその事業のひとつなのです。

ティールーム前の庭には各種の鳥たちがいます。誰も虐めたりはしないことがわかっていて、カモの親子が
ティー・ルームへ入ってきたりします。

アフタヌーン・ティーを楽しんだ後は、いよいよウォバーン・アビー屋内の見学です。
あらかじめお客さんに開放する部分を決めて見学コースが設定してありますが、そうはいっても、公爵夫妻や子どもたちが現に居住している私邸には変わりありません。
残念ながら、カメラ撮影は禁止となっています。
たとえば、数々の食器のセットなどが陳列されたりしています。ぴかぴかに磨き上げられていますが、銀器には実際に使用されていた証拠のナイフやフォークの痕跡がたくさん残っています。
公爵と言ってもいまは現代人。部屋には現第14代公爵の家族の写真なども飾られ、お子さんたちも一緒に写っています。男の子は次代の公爵、ということになります。

私邸の見学を終えて外へ出てきました。
上の写真、妙な構造物が写っていますが、Ladder Racks つまり「梯子架け」のようです。
説明書きによりますと、19世紀に作られた梯子架けでウォバーンアビーが火事になったときのためのものだそうです。幸運にも、使われたことはない、とのこと。
いまは「花籠架け」のスペースとなっています。

これらの花籠、すばらしいセンスですね。
【きょうあったおもしろかったこと】
スキップの散歩中に気が付いたのですが、
○ 馬の博物館の馬頭観音に、花のほかに にんじん がお供えしてありました。
○ 根岸森林公園前の交差点を、黒塗りのオースティンのタクシーが通り過ぎていきました。
ロンドンの街中の雰囲気が甦りました。
かみさんによると、先日横浜駅前から結婚式場までのあいだ乗ったタクシーがオーステインだったそうです。
運転手の話では、最近増えてきているそうです。内部が広く、とくに天井が高いのが特徴です。

10月15日、近鉄郡山線の近鉄郡山駅に降り立ちました。
市内を少し巡った後、南の方へ歩くと、上の写真のような景色が広がっています。
プールではありませんし、田んぼでもありません。これは養魚池です。たいしておもしろい景色でもありませんが、こんな光景を見るのは初めてでした。

江戸時代(1724年)、柳澤吉里が甲斐から郡山に入り、金魚を持ち込みました。そして江戸末期には、藩の下級武士の内職として金魚の殖産が奨励されたそうです。郡山の金魚の生産量は日本全国の半分を占めるまでになったそうですが、現在はどうなのでしょうか。
昭和40年代くらいは、子どものいる家はどこの家でも金魚を飼っているというくらい流行りましたが、いまはあまり見ないような気がします。

写真にも写っているのですが、郡山金魚資料館というのがあります(左端)。
【郡山金魚資料館の琉金】

まあ、それなりに、金魚の品種改良の系図表みたいなものもあるのですが、水槽は汚れていて中が見にくいし、めずらしい金魚だからこれは見てみたい、と思う品種に限って水槽の中が空(から)。そんな水槽がたくさんあって、ちょっといい加減。
【郡山金魚資料館のオランダシシガシラ】

もう少し観光に力を入れてもいいんじゃないか、とは思いますが、経営もたいへんなのだろうな、と察します。
【養魚池の向こうは古墳】

写真に木がこんもりとしたところが写っていますが、新木山古墳(にきやまこふん)というようです。
その近くに「大納言塚」というのがありまして、大納言というのは豊臣秀長のこと。Wikipedia によれば「大和・紀伊・和泉の3ヶ国に河内国の一部を加え、約110余万石の大大名」。なかなかの名君だったようです。
しかし、今回の記事は金魚の話。豊臣秀長については、いずれまた紹介いたします。
つまらない写真ばかりだと言われるのがいやなので、取って置きの写真を出します。
【市内で見つけた電話ボックス】

この写真なら、どうだ?!
隣の空きスペースでは、祭りに使うのでしょうか、金魚の張り子を作っていました。

最後にまとめです。
大和郡山というところは、郡山城の城下町。筒井順慶のあと、豊臣秀長がよい政治をしたらしいです。
市内に藍染めの資料館がありまして、見学すると豊臣秀長が善政を行っていたことがわかります。
そして江戸時代は1724年から柳澤吉里。柳澤吉里というのは柳澤吉保の長男であり、名君だそうです。吉里が大和郡山藩の初代藩主となって、以降郡山は廃藩置県が行われるまで柳澤家の支配下にありました。
郡山城跡も訪ねましたので、いずれまた紹介いたします。
【日常の記録】
11月9日、草むしり。スポーツ・ジムでストレッチ&筋力トレーニング。
11月10日、料理教室(えびときのこのグラタン、かぶとベーコンのスープ、りんごとクレソンのサラダ)。草むしり。証券会社担当者と面談。
【はまみらい】

最近は自分の好みから、大輪の大きな一本咲きのバラ、いわゆるハイブリッド・ティー・ローズをあまり紹介していませんでした。
今回は10月31日港の見える丘公園イギリス館のバラ園のハイブリッド・ティー・ローズを少し紹介したいと思います。
妙に響くかも知れませんが、ハイブリッド・パーペチュアル・ローズとティー・ローズ をかけあわせた雑種として生まれたモダン・ローズなので、このように呼ばれるそうです。
なお、ティー・ローズのティーは中国系のバラの香りが紅茶の香りに似ていたからそのように名付けられたそうです。
今回の記事は、そのほとんどが大輪のバラばかりです。
「はまみらい」は1994年に京成バラ園が作出したハイブリッド・ティー・ローズ。横浜開港150周年を記念するためそのシンボルの1つとして、「横浜開港150周年記念のバラ選定委員会」において、2008年6月に選定されました。剣弁高芯咲き。
【ローズヨコハマ】

「ローズヨコハマ」は2000年に京成パラ園が作出した、大輪で香りも強いハイブリッド・ティーローズ。剣弁高芯咲き。
横浜バラ会が創立50周年を記念して新種公募し、名付けたそうです。
【マヌゥー・メイアン】

「マヌゥー・メイアン」は フランス・メイアン社が1979年に作出した大輪のハイブリッドティ・ローズ。半剣弁高芯咲き。
メイアン(Meilland) 社は数多くのバラを作出している、バラの世界では名高いフランスの会社です。マヌウ(Manou)という名称は、メイアン家2代目のフランシス・メイアンの妻マリー・ルイーズに因んだもので、彼女の愛称に由来しているそうです。
【ビクトル・ユーゴ】

濃い紅色のバラや、あるいは輝くような黄色のバラについては、これまではどうしても色飛びさせがちで、「自然な元通りの色」と「花弁などの細部の見分けやすさ」とを両立させることが困難でした。
じつは最近になって、これをほぼ両立させる仕上げの方法を見つけました。この記事からは、より一層の画質の向上が可能になりました。
「ビクトル・ユーゴ」は「マヌゥー・メイアン」と同じフランス・メイアン社が1985年に作出した大輪のハイブリッド・ティー・ローズです。
【秋月】

「秋月」は1982年に京成バラ園が作出したハイブリッド・ティ・ローズです。大輪で、しかも色が美しい。剣弁高芯咲き。
【光彩】

「光彩」は1987年に京成バラ園が作出したハイブリッド・ティ・ローズ。大輪で半剣弁咲き。
【ブルー・ライト】

「ブルーライト」は1995年伊東良順さんが作出した大輪のハイブリッド・ティーローズ。強い香りと、この独特の色合いで知られています。
以前使用していた Olympus のカメラでは、この微妙な色がなかなか再現できませんでした。CANON のカメラに乗り換えて可能になりました。
【花かがり】

「花かがり」は1997年に京成バラ園が作出したハイブリッド・ティー・ローズ。剣弁高芯咲き。
「秋月」や「光彩」よりは小さいですが、花径11cm 程度はあります。
【イブ・ピアッチェ】

「イブ・ピアッチェ」は1982年にバガテル国際コンクール芳香カップ賞を受賞したバラ。1983年フランス・メイアン社作出の大輪のハイブリッド・ティーローズです。
上のように、前年になんらかの賞を取り、たぶんそれから品種名を決めて、翌年を正式の作出年とするのが通常のようです。
6月にフランスのバガテル公園を訪問したときは、植えられているバラの品種名が単なる記号・番号だけという札が多数ありました。
【アルブレヒト・デューラー・ローズ】

「アルブレヒト・デューラー・ローズ」は2002年にドイツのHans Jürgen Eversさんが作出した大輪のハイブリッド・ティー・ローズです。
ひとつの直立した茎に一輪しか咲かない大輪のモダン・ローズ。それがハイブリッド・ティー・ローズです。
今回は房咲き(フロリバンダ系)やつるバラ(クライミング・ローズ)はいっさいなしで、ハイブリッド・ティー・ローズだけを紹介しました。