【回廊から法堂を臨む】

この画像は前にも出しました。右側の回廊から法堂(はっとう)を見ています。
下は上とは逆に、左側の回廊から法堂を見ています。

前回も書きましたが、法堂の「卍くずし」の勾欄が、萬福寺独特の意匠でおもしろく感じます。
「ぼやけていて、何のことだかわからない」とおっしゃるかも知れません。
近くのものはくっきりと、遠くのものほどボケて当たり前、というのはぼくの美的センスです。
逆に、本来はっきり見えて当然の距離の近めのものが前ボケだったりすると、ぼくはとてもうるさく感じ、不自然に思うので、ぼくの写真では前ボケは間近のもののみ、ごく限定的にしかありません。
というわけですから、「卍くずし」の勾欄というのが何のことだかわかるように、別の写真を出します。
【法堂から大雄寶殿(だいおうほうでん)を振り返る】

勾欄のデザインがなかなかのものだ、とわかっていただけたでしょうか。
下の写真は、もう少し端のほうから撮りました。

こんなふうに、中心の大きな建物と建物のあいだは、しっかりと長方形に区切られていて、両端を回廊が囲っており、回廊の外側にまたさまざまな小さい建物が建てられています。
【屋根付き廊下の魅力】

建物と、周囲を囲む回廊のあいだも、このような屋根付き廊下で繋がっています。
この存在が、いろいろな角度から建物を眺める楽しみを与えてくれまして、とても魅力的です。
【廊下と松】

回廊と建物をつなぐ屋根付き廊下で区切られた長方形の中庭には松が植えられるなどしていまして、変化に富んだ眺めを提供してくれています。
【天王殿前の廊下を見通す】

布袋像のある「天王殿」ですが、「弥勒菩薩(布袋)のほか、四天王、韋駄天が祀られている」とのことですから、「天王」とは、持国天、増長天、広目天、多聞天などのことかも知れません。
中国寺院では一般的に玄関として見られるお堂だそうです。
【禅堂】

座禅をするところです。
【鐘楼】

【齋堂前の廊下】

廊下を通って「齋堂」へ向かっています。齋堂というのは食堂のことです。
奥に魚の形をしたものがぶら下がっています。これを叩いて、寺院内のさまざまな儀式や食事などの時刻を知らせたようです。木魚の原型なのだそうです。
【魚板】

繰り返し叩かれた箇所がわかりますね。

FREUDE さんのコメントでも触れられていました。
たいへん印象的で、人気の被写体になっているようです。