【満開の八重野梅】

梅は満開近くになりますと、シベが傷んで葯が落ちてしまった梅がたくさんでてきます。
写真の「八重野梅」はかなりの早咲き種ですからいまや満開なのですが、遠目にはきれいに見えても、近寄って見ると花が傷んでいるものも多く、それが目に入りますから、じっと見つめたらあまりきれいではないのです。
そこで、満開の頃にはまた撮り方を変えて撮るわけですが、小さな花がごちゃごちゃとたくさんあるというシチュエーションは、解像度の高いカメラで強く絞り込み、慎重に撮影しないとなかなか美しくは見えないものです。
かなり気を遣います。
【大輪緑萼】

根岸森林公園の「大輪緑萼」は、さほど大輪には見えませんが、ほかの梅にはない落ち着いた雰囲気があります。
分類は「野梅系」の「青軸性」の梅です。新しい枝や萼は緑色で、花は青白く見えるといわれますが、ぼくの見た感じでは、白をベースに萼の薄緑色が透け、雄しべの黄色い葯が目立つので黄色みを帯びた感じに見えます。

この特異な色は、梅は通常紅色の遺伝子を持っているのに、青軸性の梅にはそれがないからだ、という説明を読んだことがあります。確かに、大輪緑萼には、梅によくある紅褐色の萼や樹皮がなく、花弁にも紅色がいっさい射しません。
ここでいう「軸」とは何のことだろうか、とかなり調べましたが、結局よくわかりませんでした。単に小枝のことかも知れない、という気がします。青軸性の梅の小枝はどれも緑色をしています。

「大輪緑萼」は花弁が波打たず、花全体がフラットなので、落ち着いた雰囲気を漂わせています。
【大湊】

紅梅は色が濃いので、八重になると厚化粧しているようなこってり感じがつきまとうものですが、この「大湊」はとてもすっきりした一重であるところに好感を抱きます。

「大湊」はアンズとの雑種性の強い豊後系のウメだそうです。枝は緑色をしています。
【谷の雪】

このウメも豊後系・豊後性の白、一重咲きです。
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写真記事とはあまり関係のないことでも、自分の日常の生活の様子や雑感など、ひとこと書くコーナーを設けてみようか、と思いつきました。
【きょうのひとこと】
朝目が覚めたら、まずはテレビ東京の「モーニングサテライト」。
日本の真夜中に発表された米国の経済指標や企業決算、株式相場そして内外の経済のニュースをじっくりと聴きます。このニュースは事実上日経新聞のテレビ抜粋版ですが、毎日欠かさず一年間くらい視聴していると、経済の流れや相場観について、自分独自の考え方が出来上がってきます。
金融の現場にいた頃よりは、現在のほうがよほど勘が鋭くなっているかも知れません。