
梅の分類法には、どうやら「4性分類法」と「3系9性分類法」というのがあるようですが、過去にぼくがこのブログで書いてきた記事は「3系9性分類法」に拠っています。
「野梅系」というのは前回も書きましたが、梅の野生種に近いとされているもので、「青軸性」は、「4性分類法」では「野梅性」に、「3系9性分類法」でも「野梅系」に分類されています。
「青軸性」の梅は、野梅系の中でも小枝(新しく伸びた枝)や萼が緑色で、花弁もいくぶん緑(青)がかった白のものが多いです。
俗には「緑萼梅」と言われています。

根岸森林公園の「大輪緑萼」は、つぼみのときから明らかに「緑萼梅」とわかるほど、木全体の雰囲気がほかの梅とは違っています。
開花すると、花弁は白なのですが、萼の黄緑色が透けて、さらに葯が黄色のため、全体が黄色に近い緑色に染まっているように感じられます。
白梅であれ紅梅であれ、ほとんどの梅の萼は赤褐色なので、梅林の中に緑萼梅があると、そこだけ雰囲気が変わります。

横浜では、ぼくの見たところでは「三渓園」にたくさんの緑萼梅がありました。ただ木が比較的大きいため、じっくり近くで観賞するのはむずかしい。それに梅見客が多すぎるように思います。

調べたところでは「青軸性」の通称「緑萼梅」には、「月影」「緑萼」「白玉」などの品種があるようです。
「大輪緑萼」はふつうは八重ですが、一重の「一重大輪緑萼」という種類もあるようです。


色合いが微妙で、コントラストが低くなりがちなためフォーカスが合いにくく、とても撮影しにくい梅ですが、いつもよりていねいに詳しく書いているのは、ぼくがこの梅を大好きだからです。

