
昨晩の花火大会の記事にはいろいろとお褒めの言葉をいただきましてありがとうございました。
20世紀の初頭のフランスに「シュルレアリスム」が登場した頃から、芸術に「偶然性」を採り入れるということが行われるようになりましたが、花火撮影というのも、けっして「狙って撮れる」というものではありません。ひゅるひゅるひゅると上がってぱっと開いた瞬間にシャッターを切り、そのあとしばらくシャッターが開いている経過時間に、どういう光の残像が撮れるか、それはただただ、「偶然」なのです。

花火大会は19時15分から8時半まで、およそ10分ごとにワンセット、そのあとはしばらく休みという繰り返しです。
そのワンセットは、小さい花火から始まって、次第に大きくなり、最後にどど~んとくるのですが、いろいろと凝ってます。
花火師というのでしょうか、打ち上げる方の癖をのみこんで、タイミングよく撮影することが必要です。早めにシャッターを切ったがために、もっと見映えのする花火のショウを撮とり損ねるということが続いてしまうのです。
わかってきた頃には、もう終幕でして、「あ~あ」ということになります。

さて、終わってみると、撮影に追いまくられて、本来楽しむべき花火をあまり楽しめなかったような悔いが残ります。
まあ「一度は挑戦してみたかった」のが実現したわけですから、来年からはカメラを持っていったりいたしません。今回限りですね。
夏の花火大会ですから、肝心の花火を楽しまないと、本末転倒です。

ところで、花火を撮った埠頭付近もそうですが、横浜港周辺はじつに夜景が美しいのです。
花火のない、晴れた夜に、三脚とカメラを持ってゆつくりうろうろと、夜景を撮りにこよう、と思いました。忙しない撮影は、自分向きではないですね。たっぷり歩いて、じっくりと撮影スポットを捜し、構図を決めて、しっかりと撮りたいです。


