2021.03.28(18:30)

撮 影 日:2021.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
3月17日の小石川植物園の日本庭園付近、フェンスに近いところでたくさんの白い花が咲いていた。
いままで気がついたことがなかったか、自分が忘れていたのか…、カメラを向けながら掛札を捜した。
「スモモ、メスリー」とある。
そうか、これはスモモなのか。
スモモなどと言うからわからない。たまに食べてみる、あの「プラム」が実る木のことであると、最近になってようやくわかった。
花の形はウメやサクラと似て、たいへん美しい、バラ科サクラ属り落葉低木でする。
いままで、それがあの食べる「プラム」と結びついていなかった。なにしろ果実を撮影したことがない。
傷みやすいのか、こども植物園でも横浜イングリッシュガーデンでも、花にカメラを向けてみると、花弁が落ちてしまっていたり、葯がなくなってしまったりしている花が多く、これまでなかなかきれいに撮れたことがないのがスモモだ。
NHKの「みんなの趣味の園芸」のサイトによれば、以下のような品種があるらしい。
ビューティ、大石早生、メスレー、ソルダム、サンタローザ、貴陽などだ。
スペルまでは確認ができないが、小石川植物園のメスリーと、ネットでの一般名称メスレーは同じスモモだろうと思われる。
《参考:横浜市こども植物園のスモモ》
撮 影 日:2020.03.21
撮影場所:横浜市こども植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
悔しいことに、横浜市こども植物園のスモモも、小石川植物園のメスリーも、イングリッシュガーデンのベニバスモモも、まだ果実の写真を撮ったことがない。
最近は、私は「実のなる植物」にこだわっている。残り少ない人生だから、うまいと言われるものは片っ端から食べてみたいという欲があるのだ
《参考:横浜イングリッシュガーデンのベニバスモモ》
もっとも、ベニバスモモは観賞用に改良されたスモモで。西南アジア、コーカサスに分布するミロバランスモモと野生のスモモとの雑種と考えられているそうだ。庭園などで新葉の赤を楽しむために植栽されるらしい。
プラムとしてはとくに知られていないから、ベニバスモモがうまいかどうかはわからない。
2021.03.25(18:30)
〈つぼみ〉2021.03.11

撮 影 日:2021.03.11
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
フサザクラ(房桜)はキンポウゲ目フサザクラ科フサザクラ属の落葉高木だ。
フサザクラに花被(花弁)はない。多数の紅色の雄しべがチャームポイント。
下は2019年3月20日に撮影したフサザクラの花だ。
〈フサザクラの花〉2019.03.20
ご覧のようにフサザクラの花で目立つのは雄しべばかり。
「フサザクラの花は雄しべがしっかりしているうちは雌しべがほとんど見えない」と知っていたので、今年は「なんとか撮影してやろう」と意気込んで、3月17日にまた出かけていった。
〈フサザクラの雄しべ・雌しべが見える花〉2021.03.17
しかし、「これがそうかな」と見つかるのは、「これから雌しべに成長しそうな、小さな白い何か」がちょこっと見えている姿だけである。
加齢とともに視力が衰え、近寄って肉眼で見てもわからない。とりあえず、シャッターを切って、自宅で写真を確認しようと思った。
じつは、上の写真は雌しべが写っているのだ。
雌雄の蕊が揃って見えている。しかし、ブログ写真としてはきわめてわかりにくくて、説明がむずかしい。
〈フサザクラの雌しべ〉2019.03.27
もっと雌しべがはっきり見えている写真がほしい。
悔しいので、ここ数年分の3月の写真ファイルを徹底的に捜してみた。
上の写真、右上の花(雄しべは枯れて散っている)は雌しべが大きく発達しているのが見えるではないか。
私は2年前にフサザクラの雌しべきちんと撮影していたのだった。
そのときにきちんと記事にしていたら、忘れてしまうこともなかっただろう。
ともあれ、これでフサザクラのブログ記事は雄しべ、雌しべが揃ったことになる。
ついでに下に冬芽と果実の写真も掲載しておこう。
〈フサザクラの果実〉2019.02.14
現在使用しているカメラを購入してから、約9年間が経過している。
昨年胃ガンの手術と新型コロナの騒ぎなどでほぼ1年間を棒に振ったが、今年もまだコロナ騒ぎが終息していないし、孫の世話も負担になって、出掛けられない日が出てくる。その分、新しい写真は撮りにくい。
「以前から気になっているし、撮影したこともあるのに、忙しいからと調べもせず、記事にしないで放置していた植物」を、今後はきちんと調べ直し、記事にしていくという作業を地道にやっていきたい。
昨日の「ユスラウメ」もそのような例である。
2021.03.23(19:00)
〈2021.03.17 撮影〉

撮 影 日:2021.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下日付のみ別
ユスラウメ(梅桃、梅桜、桜桃、山桜桃梅)は横浜市こども植物園にあって、楽 さんのブログに掲載されるのをいつも見ていました。
私はなぜか花のよいときにタイミングが合わないままでした。
だから、ユスラウメとはそもそも何なのか、調べたことすらありません。
こういうことではよくない、と反省して、小石川植物園で撮れた写真を手掛かりに調べてみました。
〈2018.03.25 撮影〉
NHKみんなの趣味の園芸のサイトによりますと
「ユスラウメは、サクラの花が咲きだすころ、ウメに似た5弁の花を咲かせ、梅雨の初めごろ直径 1cmほどの真っ赤な小さい果実がつきます。熟果は生食でき、小果樹としても扱われています。中国原産ですが、江戸時代の初期にはすでに栽培されていました。当時は「桜桃」と呼ばれていましたが、明治時代になってサクランボとの混同を防ぐため「朱桜」(ユスラウメ)と呼ばれるようになりました」とのことです。
バラ科サクラ属の落葉低木ということになります。
果実は薄甘くて酸味が少なく、サクランボに似た味がするそうです。
また、大分県豊後大野市清川地区では、ユスラウメにモモを接ぎ木して栽培した「クリーンピーチ」が特産品となっている、とのこと。
〈2019.03.27 撮影〉
さて、残念ながら果実の写真がありません。
今年の宿題とさせていただきます。
2021.03.22(18:50)

撮 影 日:2021.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
花はヤブツバキとよく似ているが、葉の先端のところが魚の尾ひれのように切れていたり別れていたりする、そんなツバキがあり、「金魚葉椿」という、と多摩NTの住人さんの記事で教わった。写真は「花よりも葉の先端部分に注目 !!」
「そのような特徴があるのなら、話題性が十分だから、小石川植物園にないはずがない」と3月17日に狭い椿園の中をていねいに探してみた。
陽当たりのよい南向きの場所から少し奥まったところ、ほかの大きな木に隠れるように赤い花のツバキがあり、名前札が掛けられていた。今まで気がついていなかった。花は地味であまり特徴がなく、いままでは咲いていても見過ごしていた可能性がある。
小石川植物園のツバキのコレクションは、おそらくツバキが好きで研究対象にしていた園長が過去にいて、徹底的に集めて育てたのではないか、というくらい品種が多い。
ただ、長い間に分類札が外れるなどして、名前がわからなくなっている木もあり、2月から3月にかけて小石川植物園のツバキを見てまわると、宝探しのような楽しみ方ができる。
ただし、あっても名札のみか、それも針金で小さな札が留められているだけのものもあり、品種については名札の名を手掛かりに、自分で徹底的に調べる必要がある。
以下も、ネットなどでいろいろと調べてわかったことだ。
天祖神社(杉並区南荻窪)のサイトによると、金魚葉椿は、突然変異によって生まれたヤブツバキの園芸品種だという。
また、
どうも「変わり葉椿」という分野があるらしい。
武田薬品工業の京都薬用植物園のサイトによると、「盃葉椿」(肉厚な広い葉の凹んだ様子を酒盃に見立てた)とか、「百合椿」(葉が椿の中で最も細長く、少し湾曲している)などがあるそうだ。
よく知られたところでは、大船フラワーセンターでも金魚葉椿が見られるらしい。金魚葉椿は江戸時代にすでに存在していた、という。
「草木図譜」によると「帯化現象」というのがあるらしい。
「帯化」は、植物の茎頂にある成長点で、頂端分裂組織に異常が生じることで起こり、茎や根、果実、花などが垂直に伸長したり、リボン状に平坦になるといった外見的な変形が見られる、のだという。「帯化現象でこのような椿の変種が生まれる」ということのようである。
2021.03.21(19:00)
以下、写真は概ね、ニワトコという植物にとっての、時系列になっている。
〈2019.03.05 小石川植物園〉
ニワトコ(接骨木)はレンプクソウ科(←スイカズラ科)ニワトコ属の落葉低木。(ニワトコ属は、新しいAPG植物分類体系ではレンプクソウ科に移されている)
接骨木と書くのは、枝や幹を煎じて水あめ状になったものを、骨折の治療の際の湿布剤に用いたためらしい。
この植物は春の芽吹きから花が咲くまで、いろいろな変化がおもしろく大好きなのだが、ずうっと追いかけていくのは難しい。
〈2018.03.11 小石川植物園〉
今年は芽吹きから花芽や葉が展開する様子を撮影できた、と喜んでいると、花に虫が付いて花の撮影ができなくなったりする。
桜や梅、松などの庭木以外には、まったく知識のない公園管理者に気軽に伐採され、いつの間にか木そのものがなくなってしまったりする。
〈2021.03.17 小石川植物園〉以下同じ
2021年は私の都合もあり芽吹きの様子からは追いかけられなかったが、小石川植物園ですばらしい花に出会えた。
各地で数年間追いかけた写真が多数残っており、ニワトコならよいアルバムを製作できそうである。
余談だが、2012年の秋に現在活用している CANON のカメラを買って、私のブログの写真の質は大きく向上した。楽しくなった私は、いろいろな植物の写真をあちらこちらで撮影するようになった。
年々、植物に対する知識は深まっていくが、当初は何も知らぬままとりあえずカメラを向けて撮影したというものも多く、知らないから記事にしなかった写真、見直さなかった写真がハードディスクの中に年代別に眠っている。
およそ半年くらい前から、たとえば4月の植物写真については、2年前、3年前の4月の写真ストックにさかのぼって調べてみることが多くなった。
その結果、知らないままに貴重な写真を撮っていたのが見つかることも多い。
たとえば、先日、2019年3月に撮影したヤマアイの雌花の写真を見つけて記事にした。「雌花の写真は撮ったことがない、見たことがない」と、私は思い込んでいたのである。
また、数年前はただの失敗写真だったのだが、現在の Photoshopヴァージョンに組み入れられた新技術と、自分のレタッチ技術の向上のため、数年前の写真が甦って使えるようになることも多い。
ストック写真を活用すれば、たとえ今年忙しくて外出できないようなケースが多発しても、9年間の積み重ねで結構な記事を構成することができるだろう。
今後、そのようにして構成した記事が増えていくことになる、と思う。
2021.03.20(19:00)
〈写真A〉

撮 影 日:2021.03.11
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM すぐ下の写真も同じ
ツゲというと垣根の木というイメージだ。
ツゲ(柘植)は、ツゲ科ツゲ属の常緑低木。主に西日本の暖かい地域に分布し、伝統的に細工物の材木として貴重とされる。日本の固有変種。
「ツゲ」と呼ばれる植物はツゲ属の総称としても用いられ、庭木として用いる場合に、分類が異るモチノキ科のイヌツゲも、しばしば「ツゲ」と呼ばれるそうだ。
ツゲは関東以西に広く分布し、いろいろな異称を持っている。イヌツゲと区別するために「ホンツゲ」と読んだりする、というからややこしい。
「あ、花が咲いている」と喜んで撮影したが、前にも撮影したことがあるのに記事にしていない。
撮った写真を確認して「なにがなんだかわからない」と諦めたのだろう。
つまり、写真を見ても「なにがなんだかわからない」と言いたいくらいややこしいのだ。
〈写真B〉
雌雄同株だが「松江の花図鑑」によると「花序の中央には雌花が1個あり、数個の雄花が取り囲む。雌雄とも花弁はなく、萼片は雄花で4個、雌花では6個。雄しべは長さ6〜7mmで4個、花の外に長くつきでる。雌花の柱頭は舌状で3個」だという。
ぱっと見て、雄しべがたくさん突き出ているから「花が咲いている」と喜んだが、真ん中に雌花があって、その雌花を雄花が囲んでいるから、見た目がとてもごちゃごちゃしているのだ。花が押し合いへし合いしているのである。
最初の写真A、緑色の塊は多分雌花の子房で。黄色い雌しべが3個はすぐに見つかる。その周囲に雄花はどうも4個あるらしい。ひとつは陰に隠れているようだ。ごちゃごちゃしているから、雄しべの数はわかりにくい。
写真BはAと似たり寄ったりだが、対象の大きさ、向きから、もう少しわかりやすいかも知れない。
〈写真C〉
撮 影 日:2021.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM すぐ下の写真も同じ
写真C、右上の花の雌しべはまだ小さいし、雄花のうち2個はまだ未発達。
左下に隠れている花のうち、雌花の雌しべは大きく発達している。
〈写真D〉
最後の写真Dだが、真ん中の花の大きな緑色の塊は、たぶん子房が大きくなって、雌しべの柱頭が枯れているのだろう。つまり実になろうとしているのだ。
左下の花はボケているが、雌しべが目一杯大きくなって、受粉できる状態だ。周囲の雄花の雄しべは枯れてきている。
手前のボケた雄しべには、雄しべの根元にどうも蜜腺があるように見えるが、どうだろうか。
他の写真も見直してみて、いただきたい。
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〈追記〉
と、ここまでの記事をずいぶん苦労して書き上げたのだったが、ハードディスクの中から、「決定的写真」が発見された。
ややこしい説明など、この写真1枚で不要ではないか !!
私のハードディスクの中は、ていねいに見ていけば、まるで宝の箱だったのである。
《決定的写真、発見》
【ヒメツゲ】
撮 影 日:2019.03.27
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ついでだが、私は2019年にヒメツゲ(姫黄楊、姫柘植)の花の写真も撮影している。
ツゲと同様にまったく訳がわからず挫折したのだが、ツゲの花にある程度納得したところで見方が変わらないか、見直してみた。
マクロ写真もたくさんあり、基本はツゲ属で同じなのだろう、と見つめるのであるが、ツゲより小さい分だけ、写真ではさらにわかりにくい。
植物園の花でなければ、採取して分解して調べる手もあるのだが。
「これが何々」と自信をもって解説したいところだが、間違っている可能性もあるのでやめておこう。
いずれ機会があれば再挑戦したい。
なお、ヒメツゲは一度しか撮影したことがない、と記憶しているので、宝箱から写真が出てくることはない、と思う。
2021.03.19(19:00)

撮 影 日:2021.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
今年は開花が早いと話題の花ですから、せっかく小石川植物園まで出掛けたので、話題性を追いかけて「撮ってやろう」と思ってました。
9時5分に入園しようとすると、職員がカウンターを持って入場者を数えています。
「入場制限を始めたのですか」と問うと「まあ、一応」との返事。
「でも、思いのほか少なくて。昨年はもうこの時期にお客さんが多かったのに」とのこと
まあ、緊急事態宣言が解除されたらどうなるか、わかりませんけれど。
ソメイヨシノ(染井吉野)は母をエドヒガン、父を日本固有種のオオシマザクラの雑種とする交配で生まれた日本産の栽培品種のサクラ。
遺伝子研究の結果、1995年にソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とする、栽培品種のクローンである、とのことだが、
その後いろいろと交配研究は進むのだけれど、こちらの写真のような淡い紅の入った白、花弁が小さくて品のよい花は生まれないようです。
小石川植物園にも、オオシマザクラを父として交配を行い、作出した「伊豆吉野」ほか、父母を逆にした「天城吉野」などがありますが、いずれもあきらかにオオシマザクラの特徴が強くあらわれ、見た目は「ソメイヨシノ」の上品さが欠けています。(別の感性での美しさがあり、私は好きなのですけど)
ソメイヨシノの花見は、あと何年くらいできるのでしょうかねぇ。
まあ、写真を並べるのはこのくらいにしておきます。
2021.03.18(19:00)

撮 影 日:2021.02.25
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
2月25日の小石川植物園だ。もう桜の花が咲いていた。シナミザクラ(支那実桜)という。
現在のサクランボの原種は下記のようになるという。
・西洋実桜(せいようみざくら) 別名:甘果桜桃(かんかおうとう)
・西洋酸実桜(せいようすみのみざくら) 別名:酸果桜桃(さんかおうとう)
・支那実桜(しなのみざくら) 別名:中国桜桃(ちゅうごくおうとう)
なお、Wikipedia ではカラミザクラ(辛実桜)の名になっている。
実が辛いから付けられた名前らしい。花の特徴はご覧の通り、雄しべが長いことだ。
シナミザクラは実が辛くては食用には向かない。
だから、日本で育てられているサクランボの実がなる木は、ほとんどがセイヨウミザクラ(西洋実桜)を元に改良したものだ。
よく知られているさくらんぼの「佐藤錦」は、ヨーロッパ各国で栽培されている品種ナポレオンとアメリカ原産の黄玉を交配してできたもの、とのこと。名前は交配を行った山形県の佐藤栄助さんに因んで名づけられた。
なお、アメリカンチェリーの木もセイヨウミザクラだという。ダークチェリーというのはアメリカンチェリーの別名らしい。
ただし、ブラックチェリーの木はウワミズザクラの近隣種アメリカクロミザクラだとのこと。
結局、さくらんぼの木は、日本でもほとんどがセイヨウミザクラだという。中央アジアのほうから中国を経由して日本へ伝わった、とか…。自家不和合性があるので、品種が違う花粉を付ける、などの工夫が必要らしい。
アメリカンチェリーの見た目は日本のサクランボとはかなり違うが、改良前の原種は同じだということである。
一口にアメリカンチェリーといっても、日本のサクランボと同様にたくさんの品種があるようだ。
2021.03.16(19:30)

撮 影 日:2021.03.11
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 以下の写真も同じ
バイモといえば、見ただけですぐにバイモとわかるし、立ち姿が美しく、巻きひげもかわいい。
それだけで知ったつもりになってろくに調べたことがないのに気がついた。観賞用に栽培されることが多いらしいが、それがかえって私の知識を妨げる。結構あちらこちらで目にするので、わかったつもりになっているのだ。
なにしろ、カイコバイモと聞いて「蚕バイモ」だと思った。
多摩NTの住人さんの記事によると、甲斐小貝母のほかにも阿波小貝母、出雲小貝母、土佐小貝母なんていうのもあるらしい。そもそもバイモを「貝母」と書くのはなぜかすら憶えていなかった。
反省して調べてみた。
ユリ科バイモ属の多年草で、原産地は中国。地下に鱗茎があるという。
地下に栗のような偽鱗茎(二枚の厚い貝状の鱗片)があって、その中から新しい球根が現れる。外側は母のような貝だということから、それが貝母の名の元となっているそうだ。
Wikipediaによれば、乾燥させた鱗茎は「貝母」と呼ばれる生薬として日本薬局方に収載されており、粉末が去痰・鎮咳・催乳・鎮痛・止血などに用いられる、という。
今回は薬効や毒性にはとりあえず深入りしないことにするが、花の内側を覗くと網目状の斑紋があり、「アミガサユリ」(編笠百合)の別名がある。
以上のことを知った上で、美しさをもう一度味わう、としよう。
下の最後の写真は 2018.03.17の撮影だ。
撮 影 日:2018.03.17
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM
日が経つにつれ、花の内側の模様がはっきりして、一方で巻きひげが目立ってくるように思う。
2021.03.15(19:30)

撮 影 日:2021.03.11
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ
埼玉県坂戸市は「安行寒桜」で知られている。とくに坂戸市北浅羽の桜並木は有名で、山ぼうしさんのブログ「きれぎれの風彩」で紹介されたのが印象的だった。
この安行寒桜はオオカンザクラ(大寒桜)と呼ばれる一重咲き淡紅色の桜で、埼玉県川口市の安行地区が発祥ということで名付けらたそうだ。
元々は安行の田中一郎氏宅にあったものが増やされたもので、一方の親は先日3月5日に紹介したカンヒザクラ(寒緋桜)、他方の親は早咲きのオオシマザクラ(大島桜)であろう、と言われているそうだ。
経緯は知らないが、小石川植物園にも安行桜が1本植えられて、その後倒れて、その倒木の残った枝でまだ毎年咲き続けている。
今年はようやく訪れることができたのが3月11日で、風雨に晒されたのか大半の花が傷んでいたが、奇跡的に雄しべ雌しべのきれいな花が数輪残っていた。
〈2019.03.13撮影の安行寒桜〉
2019年3月13日はベストのタイミングだったので、そのときの写真も載せておこう。
撮 影 日:2019.03.13
撮影場所:小石川植物園
撮影機器:Canon EOS 5D Mark III
レ ン ズ:EF100mm f/2.8L Macro IS USM 下の写真も同じ